歯の気持ちを歌った「はの うた」
「はの うた」は、人気スリーピースバンド・ペトロールズが楽曲提供した曲です。
提供した先は朝の子供向け番組『しまじろうのわお!』というバラエティ番組。
実際に番組内で披露されたこともありました。
小さな子供向けの曲なので、歌詞は全てひらがなになっています。
「は」の正体は…曲を聴いた途端分かるでしょうが、「歯」です。
メロディはスタイリッシュでおしゃれなのに、歌詞は「歯」。
シュールさを感じた人も多いのではないでしょうか。
あまりのギャップに思わず笑ってしまう人もいるかもしれませんが、歯の悩みは切実です。
事実、MVの歯はとてつもなく切ない雰囲気を醸し出しています。
歯はいったい何に悩んでいるのでしょうか。
この曲をきっかけに、一度歯の気持ちを考えてみましょう!
歯に起こる悲劇
この曲の主人公はいうまでもなく、歯です。
口の中にある歯の気持ちを考えたことがある人って、それほどいないのではないでしょうか。
しかしながら、歯はある意味一生付き合っていくもの。
大事にしなければなりません。
…とはいうものの、歯のケアは大人でも結構面倒と感じるのは事実です。
では、歯のケアを怠るとどうなってしまうのでしょうか。
歯の大敵
ああ それ
ぼくの すみに くっついた
でも きみ はみがきしないんだ
出典: はの うた/作詞:朝日恵里 作曲:長岡亮介
ものを食べると、歯に食べ物のカスがくっつきます。
歯の本来の役割は食べ物を粉々にしてすりつぶし、飲みこみやすくすることです。
食べたものに直接触れるのですから、くっつくのは当然といえば当然でしょう。
くっついたなら歯磨きで取り除けばそれで解決…なのですが、そうもいかなかったようです。
主人公の歯の持ち主である「きみ」は歯磨きをしてくれません。
しかもMVだと歯磨きせずに寝てしまいました。
これは少し…いやかなりマズいですね。
食べ物のカスがくっついたままだと、歯が大変なことになってしまいます!
大変なこととは、いったい何が起こるのでしょうか。
虫歯菌の襲来
ムシバキン せめてくる
ぼくは むりょくだ たたかうことも
にげることも できない
出典: はの うた/作詞:朝日恵里 作曲:長岡亮介
歯磨きしないとどうなるのか。
答えは、歯が虫歯になってしまいます。
事実、主人公の歯にも「ムシバキン(虫歯菌)」が到来しました。
本来虫歯を起こす菌は口の中にずっといます。
歯に食べ物のカスが歯についたままだと、その菌がそのカスを元に酸を作って歯を溶かしてしまうのです。
それが虫歯の正体となります。
虫歯になると歯に穴が空くのは、細菌が歯の表面を溶かしているからです。
虫歯菌の猛攻に、歯は成す術がありません。
歯の本来の役割は食べ物をすりつぶすことであり、虫歯菌に攻撃する能力はないのです。
だからといって逃げようにも、歯は歯茎から生えているのでそれもできません。
歯の運命やいかに…。
歯の想い
「きみ」が歯磨き、つまり歯のケアをしなかったことで虫歯菌に襲われた歯。
歯には虫歯菌に対抗できる力はありません。
どうなってしまうのでしょうか。
虫歯になってしまった歯
それを いいことに
こいつら やりたいほうだい
ただ ぼくは むしばに なる
出典: はの うた/作詞:朝日恵里 作曲:長岡亮介