最後の繰り返しで、「秘密の鍵」と「秘密のドア」、「君」と「未来」がシンクロしています。

「鍵」と「君」の組み合わせの場合は、「TABOO」によって引き裂かれている対象は、恋愛関係だと読み取れるのではないでしょうか。

一方、「ドア」と「未来」の組み合わせの場合は、恋愛関係にとどまらない広い「TABOO」への挑戦を感じる表現です。

ここにこの楽曲「TABOO」のメッセージがはっきり表現されています。

開くべき運命は

【倖田來未/TABOO】歌詞に込められた意味を考える!タブーに縛られず閉ざされたドアを叩く理由とはの画像

止まらない TABOO 止められない TABOO

出典: TABOO/作詞:Kumi Koda HIRO 作曲:HIRO

このフレーズをそのまま直訳すると、「禁忌、ご法度が止まらない、禁忌は止められない」となり、意味になりません。

ここでの「TABOO」は「TABOOにチャレンジすること」「TABOOに立ち向かうこと」を意味し、「禁忌とされていることに立ち向かわずにはいられない」ということでしょう。

意思を持って「止まらず」、抗えぬさだめによって「止まることができない」というフレーズを繰り返すことで、向かうべき結果に向かってひたすらに走る陶酔感がしっかり伝わってきます。

TABOOが伝えたかったこと

【倖田來未/TABOO】歌詞に込められた意味を考える!タブーに縛られず閉ざされたドアを叩く理由とはの画像

TABOOの歌詞について、いくつかのフレーズをもとにみてきました。

TABOOは曲の中でどんなことを伝えようとしているのでしょうか。 楽曲TABOOに込められたメッセージをまとめてみましょう。

TABOOが教えてくれること

【倖田來未/TABOO】歌詞に込められた意味を考える!タブーに縛られず閉ざされたドアを叩く理由とはの画像

TABOOという言葉は、非常に重たい言葉です。歌いだしを英語にすることで、言葉の重さを越えて聞くひとそれぞれの感性に直接問いかけようと布石を打っています。

TABOOの本来の意味は「禁忌」ですが、同時に「禁忌」の持つ隠微な衝動がまとわりついているようです。

歌詞の主人公が破ろうとしている「禁忌」とは、いったいなんなのでしょうか。そもそも「禁忌」という概念はだれが定めたものなのでしょうか。

この世界には「禁忌」で区切られた「清浄」と「不浄」が存在しています。その垣根を超えることは文字通り「忌み嫌う」こととして禁じられていることです。

TABOOという楽曲では、恋愛を絡ませながら、「清浄」と「不浄」の垣根の存在そのものへの疑問を投げかけています。

垣根が存在するからTABOOがあるのです。

その垣根は本当に正しいの? 社会に存在する「許されること」と「許されないこと」の区別は実は曖昧ではないの? 楽曲TABOOにはそんな問いかけがちりばめられています。

TABOOであるかどうかを決めるのは社会ではなく一人一人の感性であり、意志なのだと、楽曲TABOOは教えてくれているのではないでしょうか。

2005年9月にリリースされた18枚目のシングル「Promise」 はこれまでにない究極の失恋が歌われた曲です。 倖田さんご本人も運命の楽曲といわれほど思い入れのある曲となったそうです。 では歌詞の内容はどういったものになっているのでしょうか?詳細に迫ります。

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