1973年アルバム【ピアニストは撃つな!】収録曲

Elton Johnのヒット曲にして名曲!

Elton John【Daniel】歌詞和訳&意味解説!ダニエルが見ているものは?兄弟の別れに迫るの画像

エリザベス女王からナイトの称号を得た、イギリスの国民的シンガーソングライターElton John

今回【Daniel】という楽曲の共作者は作詞を手掛けたBernie Taupinです。

天才的なメロディーメーカーのElton Johnにとって一番インスピレーションが湧くのが彼の歌詞なのだそう。

Bernie Taupinは途中で抜けたものの、Elton Johnの歌をデビューからずっと歌詞で支えています。

今回ご紹介する楽曲も、よく考えると重い歌詞にElton Johnの爽やかなメロディが絶妙に合っています。

とても心地よいので是非聴いてみてください!

ベトナム戦争の反戦歌

Bernie Taupinはベトナム戦争の報道にインスピレーションをうけて歌詞を書いたそうです。

ベトナム戦争はベトナムとアメリカ合衆国であった戦争です。

1955年から1975年の約20年もの間続きました。

その間、多くの人々や兵士が負傷し亡くなったのです。

この戦争に対する反対運動は、アメリカの若者から世界中のカルチャーにも広がりました。

ウッドストック・フェスティバルにみられるヒッピームーブメントの流れもくんでいるのでしょう。

【Daniel】の歌詞は、ベトナム戦争帰還兵について描かれています。

当時の、ベトナム戦争帰還兵は相当な人数に登り、社会に対する影響力も強かったのです。

彼らの多くは、負傷精神を抱えていました。

社会は彼らをヒーローとして迎えますが、時が経つと厄介者扱いということも多かったのです。

そんな居場所をなくした彼らが題材になっています。

スペインへ旅立つ

空港にて

Daniel is travelling tonight on a plane
I can see the red tail lights heading for Spain Oh and

出典: Daniel/作詞:Bernie Taupin 作曲:Elton John

主人公は空港で、ダニエルを見送っている場面から始まります。

【Daniel】は主人公とダニエルの別れについて描かれています。

この二人はどのような関係で、そしてDanielはどこへいくのでしょうか。

それは、後ほど歌詞にで描かれております。

和訳はこちらです。

今夜、ダニエルは飛行機で旅立つ
赤く光るテールライトがスペインへ向かって行く

出典: Daniel/作詞:Bernie Taupin 作曲:Elton John

夜の空港に佇む主人公。

主人公は滑走路を見ているようです。

飛行機のテールライトが光り、滑走路から飛び立とうとしています。

飛行場は暗いので、テールライトの赤い光が目立ってみえるのではないでしょうか。

ダニエルは飛行機に乗って、たった一人でスペイン行きの飛行機に乗り込みました。

そして、主人公に向かって大きく手を振っています。

彼はどこから旅立っているのでしょうか。

この楽曲1971年ベトナム戦争反対のムーブメントにのってリリースされました。

当時、ベトナム帰還兵はアメリカ文化に大きな影響を及ぼしたといいます。

【Daniel】もその流れで生まれたヒーローなのでしょう。

彼は、ベトナム戦争から帰還した元アメリカ兵で、スペインへ旅立つのです。 

彼を見たい!

I can see Daniel waving goodbye
God, it looks like Daniel,
Must be the clouds in my eyes

出典: Daniel/作詞:Bernie Taupin 作曲:Elton John

ダニエルは飛行機に乗って旅立ってしまいます。

ダニエルは主人公に向かって大きく手を振り続けているのでした。

主人公はその場から立ち去り難いのではないでしょうか。

 和訳はこちらです。

ダニエルが大きく手を振っているのが見えるよ
ああ神様、あれはきっとダニエルだよね
僕の目は潤んでいてよく見えないんだ

出典: Daniel/作詞:Bernie Taupin 作曲:Elton John

主人公とダニエルは手を振りながら最後のお別れをしています。

主人公には彼がこちらに向かって手を振っているそうなのですが、本当でしょうか。

その理由は、後の歌詞に明かされます。

ダニエルが本当に手を振っているかどうか怪しくなるのは、最後のフレーズ。

主人公は涙でよく見えなかったと言っているのです。

お別れをしたいという強い想いが現れているのでしょう。