「旅の青写真」つまり「旅の計画」を思いついた…ということですね。
日々の仕事やルーティンを忘れて、青写真を持ってとりあえず飛び出してみよう!
そんな気ままな非日常への憧れみたいなものが感じられますね。
知らない街に行って、いつもの自分ではない開放感を味わうという楽しい現実逃避を計画したくなります。
朝食のトースターが焼けた音を合図に、旅の計画が始まっていくのもおもしろい展開です。
さっそくどんな旅をスタートさせるのかワクワクする始まりですね。
地図を買う提案
それじゃ新しき地図を買って
悪くない場所へGOです
どうです?
出典: 旅は道連れ/作詞:楢崎誠 作曲:楢崎誠
1番のBメロ、楢﨑さんが歌う、続きの部分です。
実際に地図を買って旅の準備をしよう!と提案するところまで話が進みました。
旅の目的地をあれこれ考える…といった具体的な作業が発生し始めます。
ここにきて「旅に出る」という行為には、何か他の意味もありそうな気配がただよってきました。
今まで行ったことのない、まったく新しい場所へ向かってみたいという願望を感じますね。
最高の場所ではなく悪くない…といっているところから、力の入りすぎない気楽な旅を連想させます。
思い立ったら行ってみようというアクティブさが気持ちいいフレーズです。
そして目指す場所を見つけたあとのユーモアのある問いかけの言い回しもなんだか楽しそうでいいですね。
結果を考えすぎず、軽い気持ちでよしやってみようという勇気がもらえます。
僕らのアイデアとは?
4人で朝食?
旅立ちの合図は 外の晴れた空
冷えたヨーグルトが
空になったら行こうか
下らないジョークが
聞き慣れたノイズが
僕らのアイデアに
虹みたいに光って
色を重ね出す
だれかが言ってた口ぐせは
「いつだって旅は道連れ」
出典: 旅は道連れ/作詞:楢崎誠 作曲:楢崎誠
藤原さんが歌うサビ(Cメロ)です。
松浦さんのコーラスも加わります。
ボーカルが変わることで、歌詞の内容まで掛け合いになっていることがわかるでしょう。
楢﨑さんが「旅に出よう!」と提案し、それを受けてメンバーたちが答えるかたちです。
もしかしたらヒゲダンの4人が一緒に家で朝ご飯を食べていた…という設定かもしれません。
あるいはある朝、それぞれの家にいるとき、SNSや電話などで連絡が入った状況も考えられます。
楢﨑さんはパンを食べていましたが、藤原さんはヨーグルト…でしょうか。
それとも4人で朝食をとっていて、パンからデザートのヨーグルトへ、時間が進んだのでしょうか。
もちろん朝食とは限りません。
遅めのブランチ、昼食、間食、早めの夕食…太陽の出ている時間帯ならどれでも当てはまります。
いずれにしても「天気もいいし、旅に出るのはいい感じだね!」などと仲間が反応したことが伝わってきます。
音楽のアイデア
歌物語の設定としては、どうやらヒゲダンのメンバー4人が一緒に食事をとっている説が濃厚でしょう。
ただ、実際には4人が一緒に暮らしているわけではないと思われます。
そうなると、スタジオでのレコーディングなど音楽の制作現場が想起されるのではないでしょうか。
また、「ノイズ」という言葉は日常的な「騒音」を表しながら、音楽用語にもなっているわけです。
以上の点から、「旅」には音楽制作、あるいは人生そのものという意味も重なってきます。
「僕らのアイデア」とは、ヒゲダンの4人が出し合う音楽のアイデアのことでしょう。
「虹・光・色」は「音」を表しているわけです。いずれも実体がないという点で共通しています。
実際の旅も、音楽も、人生も道連れ。
たとえば、この楽曲制作・アルバム制作が終わったら気晴らしに旅に出よう!という話かもしれません。
あるいは、また次の音楽制作に入ろう!という意味にも受け取れます。
メンバー同士いろいろ言い合ってお互いに影響しつつ人生を共しよう!そんなニュアンスもあるでしょう。
初めて楢崎さんが作詞・作曲に挑戦したこの曲で、4人とも歌うこと自体も「旅」に違いありません。
ヒゲダンの4人の絆の強さから仲間を大切にする重要性が伝わってきます。
また広く解釈すると「旅」自体が音楽で表現しているヒゲダンの進んでいく道そのもののようにも思えるのです。
メンバーそれぞれの個性としての「虹・光・色」を重ね合わせながら、いろいろなアイデアを表現し続けようという決意なのかもしれません。
「旅は道連れ」こそが、まるでこれからもずっと音楽とともに歩んでいくメンバーの絆のようですね。
旅立ちの理由
もっとああなりたいだとか
ずっとこうしてたいだとか
時々ひとりで考えそうです
そんな風な夜が僕らを待ってる
出典: 旅は道連れ/作詞:楢崎誠 作曲:楢崎誠
小笹さん&松浦さんが歌う2番の前半部分です。
旅立ちを決意するきっかけは人それぞれ、場合によりけりでしょう。
単純に休暇の楽しみだったり、モヤモヤした気分を発散したいなどの理由があったり、様々です。
この歌の場合は「あれこれひとりで悶々としそうだから仲間と一緒に旅したい!」ということでしょう。
ミュージシャンに限らず、それぞれの仕事や日常生活を重ね合わせると、仲間の大切さを共感しやすいですね。
さらに印象的なのは、1番のワクワクした雰囲気とは少し変わってネガティブになってしまう部分をさらけ出しているところです。
ひとりで悪い方向へ考え込んでしまう夜は、誰にでも経験があることなのではないでしょうか。
それを歌詞にしてくれることで自分だけじゃない、大丈夫なんだという安心感も与えてくれているようです。
ネガティブな部分があるからこそ、旅に出ようというポジティブな発想が生まれるのかもしれません。
旅で大事な事って何?
僕らの失敗が 誰かを苦しめて
お互いの荷物の 重みは分からない
だけど忘れないで 喜びと後悔
似たもんで出来てる
誰かと笑えるように
出典: 旅は道連れ/作詞:楢崎誠 作曲:楢崎誠