「英雄 運命の詩」ってどんな曲?

「英雄 運命の詩」の歌詞を解説してみた!EGOISTが歌う【Fate/Apocrypha OP】の画像

 「英雄 運命の詩」はEGOISTの8作目のシングルで、2017年8月16日にリリースされました。

この楽曲は、大好評放送中のアニメ「Fate/Apocrypha」(フェイト・アポクリファ)の第1期オープニングに起用されたことでも話題になっています。

アニメ「Fate/Apocrypha」は、ビジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』のスピンアウト小説のアニメ化作品です。

今大人気の「Fate/Apocrypha」の世界観が気になる!

「英雄 運命の詩」の歌詞を解説してみた!EGOISTが歌う【Fate/Apocrypha OP】の画像

聖杯を求める7人の魔術師であるマスターと、彼らと契約した7騎の歴史や神話上の英雄の魂から生まれたサーヴァントが聖杯を手に入れるために最後の1組になるまで競い合う聖杯戦争が繰り返されるという世界観のFateシリーズ。

そのシリーズに属する「Fate/Apocrypha」は、第三次聖杯戦争の際に冬木で失われた大聖杯「第七百二十六号聖杯」をユグドミレニア家が奪い、その聖杯をシンボルに掲げ、魔術協会からの離反を宣言するところから物語が始まります。

ユグドミレニア家の離反により2陣営に分かれた戦いに発展!

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聖杯を奪還したい魔術協会側の魔術師はさらに7騎のサーヴァントを召喚。

ここから、ユグドミレニア家の魔術師たちと彼らに召喚されたサーヴァントで構成された「黒」の陣営と、聖杯の奪還とユグドミレニア家を討伐するために魔術協会によって集められた魔術師たちとそのサーヴァントによる「赤」の陣営、二つの勢力による「聖杯大戦」がルーマニアのトゥリファスにて開戦するのでした。

2つの陣営によって戦いが繰り広げられる「Fate/Apocrypha」は、マスター同士の絡み合う思惑や英雄同士の戦いなど、見応え十分のストーリーとなっています。

「英雄 運命の詩」の歌詞を解説!

ざっくりと世界観を知っていただけたところで、ここからは、アニメの世界観を見事に表現した歌詞の解説に入ります。

「英雄 運命の詩」は、「Fate/Apocrypha」の主人公ジークを見守り、やがて恋愛感情を抱くようになって行く英霊ジャンヌ・ダルクの視点から、今回の聖杯戦争を歌った歌詞です。

また、アニメは見ていないという方も、とてもかっこいい歌詞なので、好きなキャラクターのことを思い浮かべながら聴いてもいいかもしれません。

歴史や神話に名を刻む英雄なのに「愚かなる名」!?

それは愚かなる名
だが時は求む
不屈の英雄 
その物語を

出典: https://twitter.com/ppyyyii/status/913872119796178944

「愚かなる名」という言葉は、ジャンヌ・ダルクが自らのことを省みて言っている言葉だと言えるでしょう。

英雄といえど、人間である以上全くの過ちがないわけではなく、だからこそ、生に悔いを残して英霊になっているということを自嘲しているのです。

しかし、「不屈の英雄」という言葉が、過ちを犯したとしてもまた立ち上がってきた英雄だからこそ、その物語が人々に求められ、英霊として召喚されるうことになったということも語っています。

現代社会においても英雄たちの物語が語り継がれ、読まれているのは、自分の置かれている状況が困難だからこそ、どんな困難も乗り越えてきた「不屈の英雄」の「物語」が求められているからだということもいえますよね。

「だが時は求む」、「不屈の英雄」「その物語を」という言葉からは私たちに置き換えてこんな解釈をすることもできます。

隔てる世界を超えて貴方に会いたい

小さく奏でた 愛は狭間を彷徨う
届かない 運命が嘲笑う
隔てる世界を 超えて貴方に会いたい
身を焦がすその愛が分かつまで

出典: https://twitter.com/EGOIST_LIVE/status/886239663928745984

聖杯戦争を管理する立場として召喚されたジャンヌは、最初の歌詞では自分も含めた英雄たちなど、人々を平等に見ている視点として描かれていました。しかし、次の歌詞では心境の変化が見られます。

「小さく奏でた愛」はジャンヌからジークへの想いでしょう。

しかし、過去の英雄であるジャンヌと、ホムンクルスとして人工的に生み出され、元々は3年しかもたないといわれていたジーク。

立場があまりにも違う二人の運命を指しているのではないでしょうか。

しかし、この部分の歌詞で、隔てる世界を超えても貴方に会いたいと思えるような相手に出会えたということを示しているのでしょう。

また、聖杯戦争のためだけに召喚され、終わると去っていき、また時空を行き来することになるFateシリーズのサーヴァントとマスターの間の儚い時間や絆を描いているようでもありますね。

正義の旗の下に進め