情熱を解放しよう
ASIAN KUNG-FU GENERATION（以下、アジカン）の『ホームタウン』。
この曲は、アルバム『ホームタウン』に収録されています。
アジカンの楽曲からみなぎる、とてもつもなく強大なパワー。
『ホームタウン』にも言葉にできない大きな力が秘められています。
体の内側で燃えている情熱を、アジカンの音楽と共に解放してみませんか？
ロックとシュールの融合
メロディーと歌詞のギャップ
アジカンらしい抑揚を抑えたメロディーライン。
しかし、歌われている歌詞は、鬱屈としていたり、激情に駆られていたり……。
穏やかなメロディーと歌詞の激しさのギャップが堪りませんね。
燃え上がるような感情は、いつだって冷静さに内包されているもの。
表に出さないからこそ、余計にエネルギーをため込んでいく。
この曲を聴いていると、言葉では言い表せられない感情がふつふつと湧き上がってくるのを感じませんか？
組体操の”サボテン”に注目
交わらなくても繋がっている
MVはドラムを上から見下ろす構図でスタート。
そこからどんどんカメラが引いていき、なんだかおかしな構図に変わりました。
上から見下ろしたドラム・伊地知潔。
上下さかさまのギター・喜多建介。
そんな現実ではありえない構図のままMVは進んでいきます。
画面が切り替わり、ボーカル・ギターの後藤正文がアップに。
と思ったら、他のメンバーがまた、遠近感も上下感覚も狂ったまま登場。
同じ画面に映っているのに、彼らはそれぞれ別の世界にいるように思えます。
立っている場所も見ている方向も違う。
だけど、奏でている音楽は同じ。
交わることはなくても、繋がっていることはできる。
この不思議な構図で表現しているのは、そういうことなのかもしれません。
意味なんてなくてもいい
このMVは始まりから大分シュール。
しかしこの先、もっとシュールな映像が待っていました。
2番に突入すると、メンバーがなぜか組体操のサボテンを披露しています。
ちなみにこのシーンのときに歌われている歌詞は、「こんなことして何のためになるんだ」。
そうはいっても、サボテンを披露しているメンバーの表情は、どこか誇らしげに見えませんか？
それというのも、続く歌詞で歌われているのは「そんな問いで埋め尽くされてたまるかよ」。
確かに初めてこのシーンを見たときは「どんな意味があるんだ？」という疑問でいっぱいになりました。
けれど、意味があるかないか、そんなことはどうでもいいことなのかもしれません。
なぜ、サボテンなのか？
何の意味があるのか？
他人には分からなくても、メンバーたちには何か思うところがあるのでしょう。
彼らの表情を見る限り、自分たちの行動に迷いはないようですね。
バイクに乗った”フリ”
疑問を抱いてしまうシーンはサボテンだけではありません。
後藤正文と伊地知潔の2人がバイクに乗っている”フリ”をしているシーン。
フリなのにしっかりヘルメットを被っているのが面白いですね。
