浜崎あゆみの音楽
王道のJーPOP
ダークなロック、明るい盛り上げソング、壮大なバラードなど様々な名曲を生み出してきた浜崎あゆみ。
その共有点は、一度聞いて印象に残るメロディーライン、キャッチーな歌詞とサビ。
ミリオンヒットを連発し、平成中期のJポップの王道を作り上げたといえるでしょう。
ヒットの最大の理由は、自身による作詞。
もしアイドル路線で、歌詞が恋愛一辺倒だったらこのように売れていなかったと思います。
伸びやかな高音が特徴の、アイドル並みのルックスをもつ歌手は当時ほかにもいました。
でも、浜崎あゆみが歌っている内容はロックそのもの。
未来への不安や生きる葛藤を生々しく切り取った歌詞が、若い世代にヒットし唯一無二の存在となりました。
歌詞の魅力
浜崎あゆみは英語タイトル、日本語詞にこだわります。
最近でこそ歌詞に英語を入れた曲もありますが、基本的には平易な日本語で統一しています。
一般的な言葉で書かれているから、聞き手が想いを重ねやすいのでしょう。
最近の曲は特に、歌詞がより深く研ぎ澄まされているようです。
ダークな曲ではより切れ味が鋭く、穏やかな曲の歌詞はより包容力が増しています。
10位「I am ...」
こちらのアルバムでは、浜崎あゆみが「CREA」名義でほとんどの作曲を手がけています。
「UNITE!」「evolution」はライブで特に盛り上がる曲です。
カラオケで歌った人も多いのではないでしょうか。
9位「LOVEppears」
今の浜崎あゆみとは違った声の透明感や伸びやかさを味わいたいならこのアルバムが良いでしょう。
ノリの良さや歌詞のメッセージ性など、浜崎あゆみのスタイルが確立されていくのがよくわかる楽曲群です。
また、オリコン初登場1位を確立した初めてのアルバムです。
8位「M(A)DE IN JAPAN」
深みを増す歌詞
こちらは2016年の6月29日に発売されました。
ほかのフルアルバムより少なめの全10曲ですが、それでも充分聞きごたえがあります。
シングル楽曲が一切含まれず、タイアップもなく全て書き下ろしという点でも異色作です。
また、タイトル通り1曲目と2曲目に和楽器が使われ、日本を強く意識しています。
このアルバムでは、特に歌詞に変化がしたように感じました。
平易な言葉で書かれていて、聞き手がそれぞれの想いを乗せる余白があるのが浜崎あゆみの歌詞。
このアルバムで良さはそのままに、さらに切れ味が増しています。
特に印象に残ったのが「Mad World」。
もし樹々が話せたら
何を訴えるだろう
無残に切り倒され
横たわる死の淵で
終わりなき愚かさに
ツケの神が笑ってる
出典: Mad World/作詞:ayumi hamasaki1 作曲:tasuku
2000年代前半の浜崎あゆみは、若い世代の葛藤や恋愛の孤独を歌い上げて、ミリオンヒットを連発していました。
その時と比べると外交的で、社会性のある歌詞になっていると感じました。
年齢を重ねるに連れて変化していった部分もあるのでしょうか。
声の変化と相まって、歌姫の世界がより深くなったのを感じました。
7位「NEXT LEVEL」
前作から1年3ヶ月ぶりに、2009年に発売されました。
明るい曲が多く、タイトルにふさわしく前向きにさせてくれる楽曲が多く揃っています。
ダンスナンバー、ロック、王道のバラードまで揃い完成度の高いアルバムです。
また、日本では初めてUSBメモリでリリースされたことでも話題になりました。