ソロデビュー15周年を迎えたKREVAが放つ渾身の1曲

KREVA【敵がいない国】歌詞の意味を解釈!「敵」ってどんな存在?同じ向きの矢印と不戦勝の真意に迫るの画像

2004年にKICK THE CAN CREWを活動休止し、「新人KREVAとしてソロデビューしてから早15年。

2019年はそんな彼の記念すべきアニバーサリーイヤーとなっています。

この年にリリースされたのが、「AFTERMIXTAPE」というこのアルバム

今回ご紹介する楽曲【敵がいない国】は、本作のリード曲として収録されました。

曲全体を通し、終始ピースフルなリリックで描かれている「敵がいない国」。

それはいったい、どのような国のことを歌っているのでしょうか?

早速歌詞を見ていこう♪

KREVAが作った「敵がいない国」ってどんな場所?

敵がいない 敵がいない
敵がいない 敵がいない
敵がいない 敵がいない
敵がいない国

出典: 敵がいない国/作詞:KREVA 作曲:KREVA

楽曲の冒頭は、一度聴くと耳に残るサンプリングヴォイス楽曲タイトルが繰り返されています。

実はこの曲のタイトルとこの歌唱部分には、こんな秘密があるんだそう。

「敵がいない国」は、ライブのことを歌っており、タイトルの"敵がいない国"は全員が自分のことを観に来てくれているライブのことを意味している。このタイトルのフレーズは何年も前から思いついていたという。フックの"敵がいない"は、自身の声のピッチを上げたもの。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/AFTERMIXTAPE

この曲のテーマは、まさしくKREVAが建国したKREVAによる「音楽の国」といったところでしょうか。

楽しい音楽の前では、争いや諍いなどは何の役にも立ちません。

KREVA自身にも、そしてKREVAの音楽を聴きに来ているファンにも、敵となる存在を一切排除した国。

まさしくKREVAの作ったこの国は、皆を悲しみから守ってくれる魔法の国なのかもしれません。

自分のペースで音楽を楽しもう

ゆらゆら U.F.O.
踊らなくたっていい 揺れよう
ベースライン ビート 重低音
体全体がサスペンション
ゆらゆら U.F.O.
人の真似じゃなく 自分でいよう
誰と戦うでもない 不戦勝
大事と思ったら 付箋しよう

出典: 敵がいない国/作詞:KREVA 作曲:KREVA

KREVAがこの歌詞で徹頭徹尾歌っているのは、心地良く自由に音楽を楽しもうよ、というメッセージです。

普段皆さんが音楽を聴いて楽しむ時は、曲のメロディや歌詞を意識して耳で追うことが多いはず。

KREVAはこの曲で、そうではない新しい音楽の楽しみ方も提案してくれています。

UFOの飛ぶ無重力空間に漂うように、力を抜いて音楽に身体を委ねよう

楽曲の中でリズムを打つ打楽器、メロディを支える低音のベースライン。

それらはまるで、私たちの身体の中で脈打つ鼓動のようですね。

自らの鼓動を感じるかのように、ぜひ楽曲のビートを感じて下さい。

またどんなに仲の良い相手でも、身体の中で自分と同じテンポで鼓動を刻む人はいないはず。

だからライブでは同じ空間で同じ音楽を聴いていても、人の真似をして揺れる必要もないのです。

ぜひ、自分の心地よいリズム感でビートを感じて下さい。

さらに、ライブはお客さん同士で戦うものでも、盛り上がりを競うものでもありません。

敢えていうなら、敗者のいない戦いとでもいうのでしょうか。

自分だけのペースで、自分なりの表現で、ひたすらハッピーに音楽を聴いて楽しめばいいのです。

ステージの近くでノリノリで楽しむのも、後ろでゆったりステージを見ながらお酒と共に楽しむのもOK。

何度もライブに通っていると、こんな楽しみ方もあったのか!という発見も出てくるはず。

そういった素敵な発見は、ぜひ心の中にメモしてみるといいかもしれませんね。

恥ずかしさなんて一旦横に置いとこう!

誰もが持っている
英語で言うなら Shame
日本語で言うなら羞恥心
それを棚にあげましょう 自分自身
誰もあなたを笑いません
そうゆう人ならいません
ここはまるで敵がいない国
絶対無理 なんて言わないあなたが
大好き

出典: 敵がいない国/作詞:KREVA 作曲:KREVA

ですが、人の真似をせず自分のやり方を通す、ということは何にせよ始めは勇気がいるものです。

正解がないとはいえ、自分のやり方は本当に合っているのか、不安を覚えることもあるでしょう。

自分は変じゃないか、浮いていたりしないか、周りに笑われていないか。

周囲の目が気になって恥ずかしくなってしまう、なんてこともあるのではないでしょうか。

KREVAは、そういった不安や心配はご無用!とばかりに私たちを励ましてくれます。

大丈夫、誰もあなたの楽しみ方を笑ったり、馬鹿にするはずなんかない。

自分の音楽を好きでいてくれる人に、他人を笑うような人間なんかいるはずがないのだから。

そんな素敵な人たちが自分のファンに揃っていることは、彼にとっても非常に誇らしいことなのでしょう。

彼のファンがKREVAを信じているように、彼もまた自分のファンに大きな信頼と愛情を寄せているのです。

この国にいるのは「KREVAを愛する」人だけ