会わない時間によって彼の本来の姿が見える

緑のクウペが停まる
雲を映し Sure love, my true love
昔より遊んでるみたい
みがいた窓をおろして
口笛ふく Sure love, my true love
傷あとも知らないで

出典: DESTINY/作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実

久しぶりに見かけた彼は、埃ひとつ無く磨かれた窓の「緑のクウペ」に乗っていました。

別れたあと、こんなにも想い焦がれている自分の気持ちも知らずに、口笛で私を呼ぶ、ちょっと軽い男です。

【DESTINY/松任谷由実】この曲の人気に火をつけたドラマ『季節はずれの海岸物語』とは?歌詞ありの画像

「安いサンダル」の描写

冷たくされていつかは
みかえすつもりだった
それからどこへ行くにも着かざってたのに
どうしてなの 今日にかぎって
安いサンダルをはいてた
今日わかった空しいこと
むすばれぬ悲しいDestiny

出典: DESTINY/作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実

この曲の歌詞の中でハイライトとも言えるこのシーン。

彼に久しぶりに会えた嬉しさと、まるで遊び人のように軽薄な男へと変わってしまった彼への驚き、そしてそれらと現在の自分の姿が交差します。

この「安いサンダル」の描写は、「結局自分は自分なんだ」という真理を描いているようです。

彼を見返すつもりで着飾っていた自分も、結局「安いサンダル」を履いている。本質的には何も変わっていないし、変える必要もないのです。

それに気づいた彼女は、「そもそも彼とは結ばれることはなかったんだ」と、別れるべくして別れた自分の運命に気付きます。

人生経験が浅い頃は、恋愛において目の前の異性がすべてだと感じてしまい、変にそれを追い求めてしまうもの。

ふと我に返ると、結局それは全部思い込みで、少しむなしい現実に気付いてしまった自分の心情を、「安いサンダル」と「運命」という言葉で結論付けています。

まとめ

【DESTINY/松任谷由実】この曲の人気に火をつけたドラマ『季節はずれの海岸物語』とは?歌詞ありの画像

荒井由実名義でリリースしたファーストアルバム「ひこうき雲」から、2018年でアーティストとして45周年を迎える彼女。

本人自薦による45曲入りベストアルバムが発売され、9月からは全国ツアーも予定されています。

彼女独自の音楽性と奥深い歌詞の世界は今でも健在で、年齢を重ねるごとにさらに深みを増していくように感じます。

同性からの支持はもちろんのこと、男性側からも、女性の気持ちや心情を垣間見れるような歌詞の表現が楽しめたり、また音楽好きをうならせるサウンド面での仕掛けや魅力的なメロディも堪能できます。

今後もユーミンのセンスで私たちを楽しませて欲しいですね!

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