色褪せない名曲
『fate』は、ラルクの楽曲の中でも初期の頃の曲です。
リリースされたのは1998年。
しかし、今でも色褪せることがなく、ラルクの楽曲の中でも名曲と評価されています。
この頃のラルクの曲により強く見受けられたダークな世界観は、当時数多くのファンを魅了しました。
それが決して過去の話ではなく、20年以上経った今でもその人気や評価は薄れていません。
アルバム情報
『fete』が収録されているのは、ラルクにとっての5枚目のアルバムである「HEART」です。
このアルバムには、ラルクが活動休止から復活して最初にリリースしたシングルである『虹』も収録されています。
復活後のアルバムということで、「HEART」は非常に注目を浴びました。
名曲揃いと言われているこのアルバムの中でも埋もれずに高い人気を誇る『fate』。
アルバム曲でありながら、ラルクを代表すると言っても過言ではない名曲として評価されています。
『fate』という曲が、どれだけすばらしい曲であるかがわかりますね。
『fate』が描く世界とは
ダークな世界観と切なさが駆り立てられる歌詞が印象的な『fate』。
いったいどんなテーマで書かれた曲なのでしょうか。
争いの世界
『fate』は、戦争などの悲しい争いを歌った曲である、と私は感じました。
悲しい争いから逃れられない運命。
そんな運命に翻弄される姿。
運命に引き裂かれる愛。
そういったものが、歌詞の中には描かれています。
ラルクにしか描けない文学的な表現。
hydeの歌の表現力。
バンドサウンドにも関わらず、そんな悲壮感を表現できる演奏力。
ラルクのすべての才能が詰まったような1曲となっているのです。
『fate』の舞台とは
kenがライン川にそびえるローレライを訪れた際に生まれた楽曲。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/HEART
『fate』という楽曲には、上記のような背景があります。
ライン川というのはヨーロッパにある川です。
過去の戦争では、幾度となく争いに巻き込まれ、悲劇の場ともなってきました。
後ほどご紹介する歌詞の中にはそういった戦争や、戦火の中で惑わされる思想などが表現されています。
歌詞を紹介
ここからは、『fate』の歌詞と、独自に解釈した歌詞の意味をご紹介していきます。
まさにラルクにしか出せない世界観が存分に詰まった歌詞は、読むだけでも切なさに心が打たれます。
1番の歌詞
凍る 針葉樹の間を
深く 駆け抜ける運命
望み 儚く抱き寄せ
燃える 嵐の渦へ
あぁ 遠ざかる光
あぁ 鼓動の叫びに
出典: fate/作詞:hyde 作曲:ken
温度のない冷たい世界。
敵から隠れ、攻めるために身を潜めます。
主人公は、逃れられない戦争という運命の中を生きているのです。
抱き寄せる望み。これは、生きることや勝利への望みではないでしょうか。
争いに勝利すること、そんな希望を胸に、戦火の中へ飛び込んでいくのです。
”遠ざかる光”という表現。
これは、心の中に抱いていた希望というものが薄れていっているということでしょうか。
それとも、生まれ育った故郷の思い出が少しずつ消えていっているのでしょうか。
主人公の心が、悲しみや絶望に蝕まれてしまっていることがわかります。