椎名林檎「浴室」の歌詞を読み解く･･･♪収録アルバムを検索！ランキング情報あり

椎名林檎とは何者か？

彼女がデビューした当初、音楽雑誌はそんな話題で持ちきりでした。

自らを「新宿系」と名乗り、「歌舞伎町の女王」や「幸福論」など、大衆に決して媚びない曲を次々に発表、

今も尚高い人気で支持されているTV朝日系列の「ミュージックステーション」には看護婦のコスプレで登場したりと、

その行動や言動はそれまで出てきたどんな女性アーティストよりも斬新かつ大胆で、世論の賛否も分かれたアーティストなのです。

椎名林檎が芸名であることはあまり多くの人は知らないと思います。

椎名林檎の本名は椎名裕美子、「林檎」を名乗ったのには訳があって、彼女が高校1年のときに発表した「ここでキスして。」「ギブス」「茜さす帰路照らされど」を初めてJASRACに登録する際、署名が必要で、あくまでも一時的に使用したのがきっかけで、本当は直ぐに変更する予定だったと後の雑誌インタビューで語っています。

椎名林檎を発掘した東芝EMIの制作ディレクター篠木雅博さんには先ず敬意を払わなければいけません。

彼が発掘しなければ椎名林檎は世に輝かなかったのです。

椎名林檎は福岡で、東芝EMIからの熱心な誘いを受けていました。

世の中に受ける、という狙いではなく、その存在そのものが世の中を変えてしまうほどのインパクトを篠木さんは感じたのでしょう。

狙ったとおり今も、椎名林檎は現在も燦然と輝き続けています。

”椎名林檎は音楽業界を変えてしまった”親交のあった音楽ライターは口をそろえてそんなことを言っていました。

それでは早速椎名林檎の「浴室」の歌詞を読み解いていきましょう。

男女の情事を言葉巧みに唄っています。

「俺を殺して」男の女への甘え。

「完全に溶けたらすぐきちんと召し上がれ」は女の男への甘え。

情事の際のお互いの感情の高ぶりを見事なまでに唄いあげてます。

林檎ファンが深くのめり込む理由は、MVもライブもその人一人に語りかけるように歌うことから熱狂的なファンが多いのです。

また、ジャズのナンバーともとれる甘美なメロディーが情事の甘さを後押ししてます。

情事が夢の後であったかのような、男は急に冷めてしまいます。

女は火照ったまま、情事が終わった後でも甘えたくて仕方ない、そんな風に聴こえますね。

「甘い匂いに汚された」とは情事の後の感情の事、女が冷めるまでそばにいて欲しいと唄っています。

最後に2度、この言葉を繰り返します。

「退屈」とは情事におよべない日常を指し、それでも女は粗相すること無くあなたを待つと唄っています。

どうして2人は出会ったのか？女が冷めた後の実感でしょうか。とてつもなく甘美に酔いしれたことが嘘みたいに冷めていく、と聴こえてなりません。

椎名林檎はこの曲を「生死とか超越した融合を実現したい」という欲望と提案について唄った曲だと語っています。

生死を超越するとは、どんなことなのでしょう。

そこを読み解くだけでもゾゾッとしますね。

「浴室」が収録されているのは彼女の2ndアルバム「勝訴ストリップ」です。

2曲目に収録されていて、今なお人気の高いアルバムです。

椎名林檎自身、何度も「浴室」にアレンジを加えてライブで演奏したり、MVを撮り直しています。