カネコアヤノ「爛漫」

カネコアヤノ節ともいえる歌詞の世界観

カネコアヤノ【爛漫】歌詞の意味を徹底解説!爛爛と輝く灯に擬える心模様とは?心に滾る信念を読み解くの画像

次世代のシンガーソングライターとして躍進を続けているカネコアヤノ。

繊細さと力強さが同居するその歌声は、唯一無二のものです。

それと同じくらい大きな魅力といえるのが私小説のような深みのある歌詞

彼女だからこそ書ける言葉によって描かれる物語からは、その心情や風景がダイレクトに伝わってきます。

抽象的とも捉えられる「爛漫」の歌詞

しかし、そこから浮かび上がってくるものは私たちの心に強く語りかけてきます。

今回ご紹介するのは、彼女が2020年4月1日にリリースした両A面シングル『爛漫/星占いと朝』に収録された楽曲「爛漫」。

この記事では「爛漫」で彼女が描いた風景について、歌詞を元に徹底解説していきます。

YouTubeでは「爛漫」のMVが公開中

また、YouTube上にてこの「爛漫」のMVが公開中です。

映像はスタジオでのライブとなっており、演奏もこのMVでしか聴けない臨場感溢れるサウンドとなっています。

カネコアヤノのバンドセット編成ではお馴染みのメンバーに囲まれ、本人もリラックスしているようです。

彼女の楽曲に入り込んでいる様子を見ると、楽曲の歌詞も自然と耳に入ってきます。

レアなスタジオライブ映像となっておりますので、まだの方は是非この機会にご覧になってみてはいかがでしょうか。

ライブ映像だからこそ、楽曲に込められている彼女の感情が赤裸々に表現されているのを感じられます。

自分だけの宝物

彼女の見た風景

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こないだ夜道をあるいていた
発光してる 赤いみのり
熱でうなされて見た夢は
東京の空 ピノキオの星

出典: 爛漫/作詞:カネコアヤノ 作曲:カネコアヤノ

ここではまず、主人公の見た風景が描かれています。

1、2行目で彼女が表現しているものの正体とは一体何なのでしょうか。

特に2行目における「みのり」という言葉。

これは「実り」を意味しているのだと考えられます。

夜に光る赤いものといったら、真っ先に信号が思い浮かぶのではないでしょうか。

彼女はその赤い信号を見て、何か植物の実のように見えたのかもしれません。

だからこそ、「実り」という表現をしているのでしょう。

また、3行目以降では夢の中で見た風景を描いていると思われます。

4行目「ピノキオ〜」という言葉から連想されるのは、「星に願いを」という楽曲です。

映画主題歌として作られた楽曲です。

この楽曲のことを指していると考えると、彼女は夜空を見上げる夢を見ていることが想像できます。

自分だけの気持ち

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枕元で女神が抱き寄せてくれた
わかってたまるか 涙が溢れる

出典: 爛漫/作詞:カネコアヤノ 作曲:カネコアヤノ

1行目、眠りの中で見た彼女が「女神」と呼ぶ存在。

それは彼女にとってのある種の救いを意味しているのでしょう。

自分を包み込んでくれるその暖かな幻によって、心が少し楽になる様子が伝わってくる歌詞です。

2行目では彼女の心根にある、世界に対しての反骨精神とも取れる力強い意志が表現されています。

この言葉には、自分の気持ちや思考を知ったかぶりされることへの憤りや悲しみが表現されているのでしょう。

誰にも言わないような気持ちや日々考えていることは、誰にも言わないからこそ輝いて見えることがあります。

目に見えないけれど、自分の中に存在している宝物のような感情。

分かられたくないのは、主人公がそこに特別な意味を見出しているからだと考えられます。

赤く燃える心

椿の色

カネコアヤノ【爛漫】歌詞の意味を徹底解説!爛爛と輝く灯に擬える心模様とは?心に滾る信念を読み解くの画像

お前は知るのか
季節の終わりに散る椿の美しさを

出典: 爛漫/作詞:カネコアヤノ 作曲:カネコアヤノ