監督:林響太郎
撮影は、2019年5月に茨城県のスタジオで2日間行われた。MVのテーマは「誘惑」。ハエトリグサなどの食虫植物も登場し、甘い誘いと鋭い切れ味の狭間に生まれる魅力をダンスや美術、照明で表現。振付は「ご機嫌サヨナラ」(IZ*ONE)や、「NO WAY MAN」(AKB48)の振付を担当したRuu。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Buenos_Aires_(曲)

MVの監督、振付師、そして撮影場所のいずれも日本でした。

なお、IZ*ONEの過去の作品では、韓国人による作詞作曲、振り付けの曲もあります。

そして、引用した部分にありますがこのMVのテーマは映画「ブエノスアイレス」にも通じます。

映画「ブエノスアイレス」も(男性同士ですが)恋愛を描いた作品

曲の歌詞も、恋愛の逃避行を描いています。

MVの見どころを解説

IZ*ONE【Buenos Aires】MVを徹底解説!妖艶な視線に釘付け?高難易度なダンスにも注目の画像

では、MVでのポイントをいくつかピックアップしていきましょう。

食虫植物

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MVの冒頭、真っ白な背景の中央に植物があり、まるでオアシスのようです。

鳥や虫の鳴き声も聞こえます。

誰かの唇のアップの直後に映し出されるのは「ハエトリグサ」という食虫植物。

唇と棘のある葉をオーバーラップさせています。

ラストシーンでは、誰かが眼を閉じた直後にハエトリグサの葉が閉じます。

葉にある棘がまつげのようにも見えますね。

実際、英語では葉の形を女神のまつげに見立てた名前がついているそうです。

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IZ*ONEといえば、非常にベルが高いダンス

「Buenos Aires」でもハイレベルダンスが披露されています。

しかしその一方で、メンバーがたたずむだけのシーンも多いです。

なかでも、赤い粉のような物をまき散らしたなかに横座りする矢吹奈子さんはかなり印象的。

衣装やヘアスタイルの関係もあるのですが「お淑やか」、「儚い」という雰囲気があるのです。

他のメンバーがカジュアルな雰囲気を出しているなか、かえって引き込まれるのかもしれません

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そして、先に書いたようにダンスも素晴らしい。

特に2番のサビ(2分37秒)から間奏の部分(3分21秒まで)にかけては本領発揮といえる部分。

3分15秒からのイ・チョヨンさんのダンスは迫力満点です。

IZ*ONEのダンスのレベルの高さを物語るのは、素早い動きだけではなくしなやかさもあること。

そして複雑に入れ替わるフォーメーションです。

サビの部分がわかりやすいですが、宮脇咲良さんは踊りながら斜め後ろに下がっています。

このような複雑な隊形移動があるため、メンバー全員にスポットが当たる瞬間があるのです。

衣裳

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記事の最初の方で「サファリっぽい」と触れましたが、シーンによって衣装も変ってきます。

この衣装は曲中で4種類あるのですが、お分かりでしょうか?

  1. トレンチコートを加工した衣装(冒頭)
  2. 透け感のある上着(0分17秒)
  3. デニム地のパンツ・スカートに白ベースのシャツ(1分19秒)
  4. メンバーカラーに合わせた服

冒頭の衣装、筆者は当初「サファリの探検家みたい」と思ったのですがトレンチコートなのですね。

衣装の色と背景の植物ですっかり間違えてしまいましたが、これも「狙い」だとしたら凄いです。

エフェクト

そして、ライティング、動画のエフェクトでも幻想的な雰囲気を演出しています。

例えば、0分35秒の口元を並べた画像、1分04秒の顔を並べた画像、1分57秒の左右対称に映した花。

サビではInstagramであるような露出を調整したフィルターがかかっています。

メンバーがたたずむシーンでも、紫やピンクのフィルター越しにみたような感じがありますね。

そして、1秒以内にカットが細かく切り替わる場面でメンバーの衣装だけでなく髪型も変ることがあります。

こうしたエフェクトがかかることで非現実感が増して、不思議な感覚が得られるのです。