スキマスイッチ「スカーレット」
2013年6月発売のシングル
あなたはスキマスイッチというグループをご存じでしょうか?また、スキマスイッチの曲は好きでしょうか?
「スカーレット」はスキマスイッチの代表曲のひとつです。
2013年6月19日に発売された「スカーレット」は、オリコンチャートでは最高15位を記録し、ランキングには4回登場しました。また、テレビ朝日系「土曜ワイド劇場」の主題歌にもなっています。
なお、「スカーレット」はスキマスイッチのベスト盤「POPMAN'S World~All Time Best 2003-2013」にも収録されています。
「スカーレット」に込められた思いは?
2013年でデビュー10周年を迎えたスキマスイッチ。そんな時期にリリースされた「スカーレット」は、様々な思いを抱えて上京する主人公の姿を描いたものだそうです。
その歌詞には、上京した二人の当時の心境や経験も表れているのでしょう。
スカーレット色の電車が走る愛知県から上京したスキマスイッチの二人は、デビューから精力的に活動を続けてきて確固たる人気を得た、10周年を迎えた今だからこの曲を書けたのかもしれないと語っています。
それでは歌詞を見ていきましょう。
「スカーレット」の歌詞を紐解く
なかなか打破できない日常
昔から何かをしようとすると決まっていつでも水を差される
何気ない風景に紛れて一人 雨が降る駅で旅立ちを待っていた
出典: http://j-lyric.net/artist/a001fed/l02d41c.html
何かやりたいことをやるために都会に出ようとしている主人公。でも誰かに相談するもことごとく水をさされ、なかなか上京出来ない様子が描かれています。
同じような状況を経験したことがある人、今まさに経験している人も多いのではないでしょうか?
笑っている人 急いでいる人 寄り添うカップル 無邪気にはしゃぐ子供たち
それぞれ荷物を抱え目指している場所へと向かっていく 今日もまた
出典: http://j-lyric.net/artist/a001fed/l02d41c.html
街で出会う人々を淡々と描いています。皆、それぞれが悩みを抱えつつも自分の行かなくては行けない場所へと消えていく様子が描かれています。
希望と不安を持ってスカーレットの電車に乗る
スカーレットの電車はホームに着き いくつもの人生を乗せて運ぶ
カバンに詰めた希望と期待、それに不安を少し隠し持って
しばらく帰らないって誓ったんだ
出典: http://j-lyric.net/artist/a001fed/l02d41c.html
スカーレットの電車とは、名古屋を中心に北は岐阜県、南は知多半島、と中京圏一帯を走っている名古屋鉄道(通称:名鉄)のことを指しています。
中京圏から東京に出る時はまずこの電車に乗ることになる、まさに人々の期待と不安が交錯する電車です。
中京圏を広域に走っているこのスカーレットの電車を見なくなった時、自分は遠くまで来てしまったことに気づくのでしょう。
旅に出る象徴である「カバン」、それに不安を「隠し持つ」という表現がなんとも言えない耽美さを醸し出していますね。ストイックでイノセントな感情を内に秘めているのがわかります。
窓を伝う無数の雫が枝分かれして過去へ流れていく
これから僕が進もうとしている道はどれほど長くて どこに辿り着くんだろう
出典: http://j-lyric.net/artist/a001fed/l02d41c.html
これから起こるであろう人生を「無数の雫」になぞらえ、過去へ流れていくと表現したのは秀逸ですね。
雫の進み方は歩みが遅く、これから進む方向を模索しているかのようにも見えます。
この先の人生はどのくらい長くて、どこに辿り着くか、それを一番知っているのは、他でもない自分なのでしょう。