King Gnu(キングヌー)がヤラカシタ!
奇才集団の次の一手は?
「It's a small world」。
4人組の奇才集団King Gnu(キングヌー)がまたしても最高傑作を生み出しました。
“動”に振り切った「Flash!!!」、“静”に徹した「Prayer X」に続く一手……。
どのような展開を見せるか?とワクワクしながら待ち望んだものです。
プロが絶賛するキングヌー
届けられたのは「Low Love」路線のミドルテンポでした。なるほど~そう来ましたか。
「Prayer X」は米津玄師さんに「2018年で1番好きな邦楽」と絶賛され、話題になりました。
確かにボーカル&ギターの常田大希(つねただいき)さんは米津玄師さんとコラボ経験あり。
「爱丽丝(アリス)」の編曲ですね。
それにしても「1番好き」とまで表明されたのですから、本音でしょう。
実際キングヌーの奇才ぶりに心を躍らせる熱狂者はゾクゾク増加中です。
「It's a small world」はスガシカオさんが「クソカッコいい」と絶賛!
ブラックミュージックに造詣が深いスガシカオさんがキングヌーに反応したのは必然でしょう。
ドラム勢喜遊(せきゆう)さんとベース新井和輝さんの刻むリズムがブラックですから……。
プロが絶賛するほど濃密な音楽を、J-POPの枠の中で届けよう!という姿勢が魅力です。
そんなキングヌーには爆発的に売れて欲しい!と願ってやみません。
【MV】特殊メイクのボーカル井口に衝撃
キングヌーの世界に生きられる悦びに浸るべく、「It's a small world」のMVを見てみましょう。
演劇の舞台が開幕したかのような始まり方。定点カメラの長回し……ワンカット撮影です。
映し出されるのは夜の闇。ベンチで横になって眠っていた白塗りの男性が起き上がります。
手にしたぬいぐるみにお目覚めのキス。白塗りの男性はどうやらスキンヘッドのようです。
一升瓶を拾い上げてラッパ飲みしたり、お腹が空いたとばかりにゴミ箱をあさったり……。
まるで浮浪者みたいですが、その動きはミュージカルのようでもあります。
コメディ映画&俳優へのオマージュ
さらに、何かを発見してカメラからフレームアウト。ぬいぐるみではない猫を抱えて戻ります。
どうやらチャールズ・チャップリン監督・主演のコメディ映画「街の灯」へのオマージュ(敬意)。
そう解釈できそうです。
確かに、キザな歌詞をサービス精神丸出しで提供するキングヌーはコメディを演じているのかも。
おまけにスキンヘッドの白塗り男性は踊り出すんですね。ただしステップに自信はなさそうです。
そして白塗りの女性が登場。真っ暗な夜空に稲妻が走ります。男性が一瞬で恋に落ちたんですね。
照れまくる男性……ひとまずベンチに座って落ち着きましょうか。
猫と一緒に挨拶してご機嫌をうかがうと、アプローチに成功した模様。2人して踊り出します。
雷が光り、見つめ合う2人。男性はキスしようとします。しかし女性は男性を蹴り上げ退場……。
アプローチは失敗していたんですね。最後は猫を枕にして眠る男性、幕……という展開でした。
おとなしくなついていた演技派の猫も含め、極上のコメディに拍手!
ボーカル井口だった
「It’s a small world」のMVを監督したのはOSRIN(オスリン)さん。
常田大希さん主宰のクリエイティブレーベルPERIMETRON(ペリメトロン)の映像作家です。
今回はペリメトさんのトンガリまくったアニメMVではありませんでした。
「Flash!!!」「Prayer X」のアニメMVがトンガリすぎだったので、ひと安心。
それにしても暗黒舞踏家のような白塗りの男女は誰だったのでしょうか。
なんと男性はボーカル&キーボードの井口理(いぐちさとる)さんでした。
え~~~!!!
普段の風貌からは全く想像もつかないほどの大変身を遂げた井口さんに、多くのリスナーが度肝を抜かれたことでしょう。
楽曲そのもののクオリティで…そしてMVでも…。
「It’s a small world」にはすでに、リスナーを楽しませるための仕掛けが盛りだくさんです。
歌詞世界を覗くのがますます楽しみになってきますね。
ジム・キャリー主演映画「マスク」へのオマージュ
どうやら常田大希さんは井口理さんを日本のジム・キャリーにしたかったようです。
白塗り&スキンヘッドではなく特殊メイク!そんなことまでできるとは想像もつきませんでした。
ジム・キャリー主演のコメディ映画「マスク」へのオマージュだったわけです。
ある意味、トンガリまくりのアニメMVよりぶっとんでいました。
奇才すぎ……。