人も車も通っていない道路は、「誰もいない街」を表すのに最適な風景です。
複数の車線がある広い車道に立つ姿を上から撮った映像。
不思議な空間に不安を感じるより不思議さに馴染んでいるようにも見えます。
いつも混んでいる都会の高速道路に車が1台もいないのは奇跡のショット。
しっかりと目に焼き付けましょう。
解き放たれて
どうやら本当に街には自分たちしかいないことが分かりました。
開放感の中いつもは出来ないこと、してはいけないことをいっせいに始めます。
黄色いメガホンは元気の印
自分たちしかいないのなら、騒いでもはしゃいでも構わない。
テニスボールを運ぶカートに乗っちゃいます。
そして立ち入り禁止のテープもくぐって進んでしまう。
誰からも見られていないことで心が解き放たれたことを表しているのでしょう。
グループに存在する以上はマナーやモラルを守ることは基本です。
時にはささやかな悪戯をしたいという裏の一面は隠さなければいけません。
心の中で思っていたことがバレてしまった?でも知らないふりをして今を楽しむだけです。
メンバーとして演じる表情とすべてを忘れたから出るご機嫌な表情。
短い時間の中で2つの顔が見られる貴重映像になっていますね。
青と白にここで再注目
等間隔に並んだ青いフラッグと白いフラッグ。
自分たちだけの街を示すために立てたのでしょうか。
大量の水の噴水で見えなくなると次はメンバーが走る様子が映ります。
そして次に出てきた印象度の強い映像は白い壁と青いドアの建物。
独り外廊下を歩く姿の心の中にあるものは?まずは迷いでしょうか。
整然と並んだ青いドアを開けることができるの。ドアを開ければ求めているものがあるはず。
アンダーメンバーの迷いや悩みをここに集約した青と白。
晴れ晴れとした笑顔で、また新しく踏み出すことを決意する心につながります。
吹っ切れた心でハッピーに
一転してまた無邪気に街を楽しむメンバーが映ります。
衣装も全員違うところがキュンとするお洒落ポイントですね。
重いものを振り払うように、吹っ切れた心で踊る表情。
生き生きとしているだけではなく、歌詞の内容も捉えた憂いも見えます。
フラッシュになって心に刺さる次々と変わる歌の背景。
その中を駆け抜けると太陽が沈む瞬間にたどり着きました。
歌詞とリンクした夕陽がしずむ風景
海面に陽が沈んで
辺りが暗くなれば
考えてたことも
どうせ見えなくなる
人影なくなって 波音だけが響く
星明かりの下 何を話せばいい?
出典: 滑走路/作詞:秋元康 作曲:CHOCOLATE MIX
『滑走路』の歌詞は太陽が沈む場面から始まります。
いつもより長く感じる太陽が姿を消すまでの時間。
波間に姿を写しながら消えていく大きな太陽は心を包み込んでくれる。
ゆっくりと消える光は心のモヤモヤを一緒に海に連れて行ってくれます。
太陽が形を残しながら消える様子を歌詞にしました。
そしてその夕陽を眺める寺田蘭世さんのアップでMVは終わります。
タイトルは『滑走路』ですがMVには最後まで『滑走路』や「空港」「飛行機」も出てきません。
その理由は?それは『滑走路』がラブソングにもなっているからです…。
最後に♪『滑走路』には愛とエールがあります
MVの最後には「次こそは」というアンダーメンバーの決意がありました。
タイトルにもなっている『滑走路』は次に飛び立つための助走をする路。
でも歌詞には『滑走路』が愛へのアプローチに使われています。