自分の身代わり
『明日のデートには行くな』と ぽつり
陰をさす 寒気 抑え込んで 札を引いた
過程の 収束 にわか雨の 標的たちは
何も知らない 僕がそれを 選んだって
出典: イカサマライフゲイム/作詞:kemu 作曲:kemu
変わらずお告げは主人公に未来のことを教えてくれます。
今回のお告げは歌詞1行目の内容。
2行目からして主人公は自分の明日の未来を選択できるようです。
そして2行目前半の言葉から自分の選択を後ろめたく思っているのでしょうか。
少なくとも、自分が選んだ選択に満足している様子ではありません。
歌詞3、4行目では他人がお告げのことを知っているわけがない。
だから自分がこの選択をしたって誰にも知られないと言い聞かせているようです。
まるで、悪いことの言い訳をしているように捉えることもできます。
選択の重さ
誰かが言ってた 『あの子は独りで』
帰りのホームから 足を滑らせ
出典: イカサマライフゲイム/作詞:kemu 作曲:kemu
恐らくお告げの当日のことでしょう。
1行目のカッコの人は主人公と約束していた人と推測できます。
そして2行目の歌詞。
事故に遭っている様子がイメージできます。
この歌詞の前から主人公が罪悪感を持っていたことから、主人公は分かっていたのでしょう。
自分が行かなければ相手が変わりに事故に遭ってしまうという未来。
「デート」の約束だったのでお付き合いしていた子でしょう。
好きな人と自分を天秤にかけて自分の身を守った主人公。
罪悪感は大きく、主人公の心を支配していきます。
心が欠ける
イカサマライフゲイム 雁首揃えたジョーカーは
嗤う やがて 感情は消え去った
それでも存在理由など 後で決めるもの
嗤う ひとり 祈れ 導きのままに
出典: イカサマライフゲイム/作詞:kemu 作曲:kemu
付き合っている相手を犠牲にしてしまった主人公の喪失感は大きいものでしょう。
1番サビの歌詞では、自分の将来に希望がないことが分かっています。
お告げを聞くことで便利なことや自分の命を守ることができたが、心はどんどん疲弊していく。
心が沈んでいく中で、自分はどうして犠牲を出してまで生きたいのか、と考えることもあったのでしょう。
しかしそんな答えは、お告げがない普通の生活でも見つけることは難しいものです。
理由がなくても主人公は生きているのですがから、生活を送るしかありません。
自ら命を絶つなんて、それこそ犠牲になった相手に対して失礼なことですから。
主人公の過ち
気づいた 代償
答えに 隠れた
さよなら 愛しき日々
戻れないのは 僕だけでいいから
出典: イカサマライフゲイム/作詞:kemu 作曲:kemu
お告げが聞こえるようになってから、自分の都合が良いように選択してきた主人公。
何か重要なことに気づいたようです。
歌詞3、4行目からは何かを覚悟したように捉えることができます。
一体主人公は何に気づき、何を覚悟したのでしょうか。
最期のお告げ
イカサマライフゲイム 雁首揃えたジョーカーは
嗤う やがて 未来予知は訪れる
最後の通達 いやに明瞭で憎らしげ
『明日 君は』 『どうがんばっちゃっても死にますよ』
出典: イカサマライフゲイム/作詞:kemu 作曲:kemu
次のお告げはあまりにも残酷なものでした。
何をしても主人公の命がなくなるというお告げ。
しかし、上記の歌詞から主人公がうろたえていたり、パニックになっているような描写はありません。
むしろお告げをしている「何者」かの表情を読み取る余裕もあるようです。
おそらく主人公は自分が死ぬことをあらかじめ予想していたのでしょう。
ひょっとしたら1つ前の歌詞で出ていた「代償」というのが主人公の死なのかもしれません。
結末は変わらない
イカサマライフゲイム 雁首揃えたジョーカーは
嗤う 嗤え ババ抜きじゃ仕方ない
おかえり感情 死ぬ程の不安が愛しくて
嗤う ひとり 祈れ 導きのままに
出典: イカサマライフゲイム/作詞:kemu 作曲:kemu