言葉の鎧と呪いとは?
手放してみたいこの両手塞いだ知識
どんなに軽いと感じるだろうか
言葉の鎧も呪いも一切合財
脱いで剥いでもう一度
僕らが出会えたら Fu-uh-uh-uh
出典: おとなの掟/作詞:椎名林檎 作曲:椎名林檎
想い人に気持ちを告げることが関係性の終わりだと分かっていたら?
がんじがらめになった気持ちは行き場を失います。
胸の奥で燻り続けるのです。
「この両手塞いだ知識」と「言葉の鎧と呪い」を忘却できればどんなに楽になれるでしょう。
いっそ何も知らずにもう一度違う形で出会えることができれば。
このパートで松田龍平さん・高橋一生さんも加わります。
ドーナツ・ホールのメンバーは皆そんな気持ちを手放せずに不器用にもがきます。
まるで初恋を思い出したような懐かしくほろ苦い気持ちが沸き上がります。
自由を手にした僕らはなぜグレーなのか?
そう人生は長い世界は広い
自由を手にした僕らはグレー
幸福になって不幸になって
慌ただしい胸の裡だけが騒ぐ
‥おとなは秘密を守る‥
出典: おとなの掟/作詞:椎名林檎 作曲:椎名林檎
「おとなの掟」は一気にクライマックスに向けて疾走します。
ドーナツ・ホールの4人は全てから解放されたように無邪気にはしゃぎます。
今までピアニッシモだった歌声も最高潮に達しフォルティシモに変わります。
呪縛から解放されたのです。
自由を手にした僕らは「グレー」=全てを有耶無耶にしている状態なのです。
しかし「おとなの掟」はここで突然のフィナーレを迎えます。
ハッピーエンドに見えた場面は想像の世界だったのです。
幸福になれないことを知っているならば「秘密を守る」のが「おとなの掟」なのです。
ドラマ「カルテット」でドーナツ・ホールのメンバーは全ての秘密を共有・許容します。
しかし本当の気持ちを最後まで封印するメンバーが一人だけいるのです。
それが誰かは秘密です。
『おとなの掟』作曲者は実は〇〇
椎名林檎がドラマのために書き下ろし!
豪華ミュージシャンのハイクオリティな演奏
椎名林檎さんは作曲に当たって事前に台本を受け取っていました。
しかしインスピレーションを大切にする椎名林檎さんはあえて台本は見なかったそうです。
椎名林檎さんがヒントにした情報は2つだけ。
番組公式サイトに掲載されたキャッチコピー「大人の恋はやっかいだ」という言葉と配役のみでした。
4人の声を分かりやすく聴かせるためにシンプルなストリングスアレンジにしたそうです。
そして演奏陣に揃えたメンバーがすごいです。
ピアノにはPE'Z、初期東京事変のメンバーのヒイズミマサユ機。
ヴァイオリンは椎名林檎のファーストアルバムからレコーディングに参加している斎藤ネコ。
ミキシングには東京事変のプロデュースをした井上雨迩という豪華布陣でのぞみました。
椎名林檎ver.もある♪
さらに「おとなの掟」には椎名林檎さんによるセルフカバーが2タイプあるのです。
配信限定でリリースされた松崎ナオさんとのデュエット曲。
こちらはディストーション・ギターが東京事変を彷彿とさせるアレンジに。
そして椎名林檎セルフカバー集「逆輸入~航空局~」収録の英語ヴァージョン。
Mステ出演時に「逆輸入~航空局~」のアレンジで披露していましたね。
ドーナツ・ホールより椎名林檎さんの歌として知っている方が多いかも?