才能溢れるマルチプレイヤー
さて今回ご紹介するのはこちら、アシックス大好きお兄さんこと(多分あんま誰も言ってない)tofubeatsでございます。
大人びた佇まいとクレバーな喋り方。非常に落ち着いた感じなので勝手に年上だとばかり思っていましたが、生まれ年は1990年。バリバリの平成生まれですよ!
まさに平成生まれを代表するトラックメイカー。それでいて歌手でもあり、プロデューサーでもある。ホント何でもできちゃうんですわこの方。
最近だと「ふめつのこころ」が記憶に新しい方も多いのでは。
実写版「電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-」のEDテーマでございます。LOVE LOVE LOVE♪が一回聴くと頭から離れないやつです。
tofubeatsはどの楽曲も基本「一回聴くと脳みそに叩きこまれてぐるぐる回る」いわゆるぐるぐるソングの宝庫なんですが、今回ご紹介する楽曲もまさに超ぐるぐるソング。
更にはMVもなかなか強烈です。「ん?」から始まって「え?」となって「ええぇぇ?」となって「マジかよ!」で終わる。
翻弄されて、翻弄されまくって、翻弄されまくったまま終わる。しかもリリースは4月1日。振り回しますねぇー。好き。(唐突な告白)
「ふめつのこころ」で何これカッコイイ!っとなった方、あのピコピコ音が頭から離れない…!という方もオススメの楽曲。
今回ご紹介するのは、tofubeatsの「STAKEHOLDER」です!
まずはMVをどうぞ
何がどのように面白いかは、まず一回観てもらった方が早いのでまずはMVをどうぞ。
サムネイルから何やら穏やかじゃない雰囲気がバリバリ出ていますが、果たして…
Destruction & Destruction
普通のカップルの話かと思いましたよね。最初ね。カバンからビール瓶出てくると思わないじゃないですか。サムネイル以上に穏やかじゃない世界がそこに。
杉山峻輔や山口悠野、宮本拓馬といった、新進気鋭の個性派クリエイター達が制作に加わった気合十分の本作。
映像は見ての通り超アグレッシブなんですが、楽曲もこれまたアグレッシブ。
視覚聴覚共に攻めに攻めまくった一作となっております。
歌詞はこの後全文ご紹介しますので一旦言及は避けますが、タイトルになっている「STAKEHOLDER」という英単語。
これは「利害関係」という意味です。経済用語ですね。
彼は関西学院大学の経済学部を卒業していますので、この言葉のチョイスもナルホド頷けます。
そして素人にはやや難しめなこの単語のチョイスが、この「STAKEHOLDER」の世界観に絶妙なエッジを効かせているわけでございます。
もちろん狙ってやってるんでしょうけど、 ニッチなんだけどクレバーなこのセンス。好き。(わかったわかった)
歌詞はこちら!
さてそれでは、早速歌詞を見ていただきましょうかね!
なんと!歌詞を全文掲載!
君と利害関係したい 何をしてもSTAKEHOLDER
揺らぐ程君を信じたい
出典: STAKEHOLDER/作詞:tofubeats 作曲:tofubeats
ね、割と下手な煽り方した自覚がありますけども、これで全文です。
「え?」と思った方はもう一度観ていただくとわかると思うのですが、全てこのフレーズの繰り返しなんですよ。
言葉の並びにどこかエロティックな雰囲気がありますが、その意味とは果たして…
そんなわけで、とにかく壊す
というわけで映像・歌詞ともに利害関係、「STAKEHOLDER」をテーマにとにかくモノを壊します。メッコメコに壊します。
ふわっと見てると「わーすごーい壊してるー」で終わるんですけど、何回か観てみると何か…何かこう背中に走るものがあるんですよこのMV。
これで「利害関係」が成立しているとしたらそれはそれで怖いし、成立していないとしたら成立してなさすぎて怖いし、よく見たらジャケットもなんか見切れてて怖いし、色々怖い。
そうなんです、よく見ていくと不気味なんですよ。
「この楽曲、映像に『STAKEHOLDER』という言葉を当てた意味」を考え出すと、深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいている…ような感覚。何かが刺さって逃げられない。
基本は制作者の思う壺だと思うんですけど、壺の中がなんか思ったより暗くてドキドキする。
更に全体的にバキバキ破壊している中で突然出てくるポテチ。ん?これなんだろ…?と思ったら、あれポテチ触った手でメガネ触ってるんですね。
気持ちいいほどの破壊活動の中に、突如ぶっこまれる陰湿さ。怖い。
しかも最終的には「美人とすれ違った時にちょっと浮かんだ妄想」という着地です。ヒイイイィ!
先ほど「どこかエロティックな雰囲気」と書きましたがそうか。妄想だったからか。
あれ?2人は付き合ってたの?みたいなシーンもありましたがあれも妄想か。よく思いつくなこんなの!怖い!(褒め言葉)
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