「モノクロ」の世界観
皆さんは、恋をしたことがありますか? 誰しも一度ぐらいは恋の経験があるのではないでしょうか? 恋愛に片思いはつきものです。 今回、「モノクロ」の歌詞の世界をじっくり考えてみたいと思ったきっかけは、 この曲のメロディが単純に好きでありこの歌を聴くと、若かりし頃の自分の純粋な気持ちを思い出させてくれる素敵な歌詞だからです。 片思いは思いが届かなかったり、相手に好きな人がいたり、関係を壊すことがこわくて思いを伝えられずなかなか思うようにいかなくてつらい気持ちをすることも多かったりします。 ですが考え方によっては、片思いしている時ってこの恋が終わることもなく、心の中で思う存分、相手のことを好きでいられるので、 実は一番幸せだったり。。。 そんな片思い中の複雑だけど、 切なくも楽しい気持ちと、 これって恋なのか!?恋じゃないのか!? いや、やっぱり好きかも!? というような恥ずかしくもあまずっぱい恋の始まりを表現したHYの「モノクロ」の歌詞の世界に浸ってみたいと思います。
今日も見つけた君の姿
つい見とれて前も見えない
この想いを胸に秘めたまま
君をそばで感じていよう
出典: モノクロ/作詞:TUN 作曲:TUN
今日も君の姿を見つけ、うれしくて、あまりにも素敵な君の姿に ただただ見とれてしまい、周りの景色さえもかすんでしまい、 君の姿だけが僕の瞳の中に映っているような。 でも、これは、恋なのか何なのかわからない!そんな胸のざわつきを感じさせられます。 君の姿をみつけるだけでこんなに幸せでいられるのなら、 好きとか嫌いとかどうでもいい! この気持ちがなんなのか?恋なのか?? 認めたくないけど・・・やっぱり恋!? というような、だれでも経験したことのあるような恋の始まりを感じさせてくれる冒頭になっています。
想いが届くならば毎日でも伝えるよ
あんなに簡単に消えてしまった過去の痛み
それと引き換えに胸を包むこの苦しみ
こぼれた想いは風に舞い光り続ける
出典: モノクロ/作詞:TUN 作曲:TUN
もし自分の気持ちが君に届くのなら、迷うことなく伝えてしまうのに。
でもやっぱり怖くて伝えられないという、恋に臆病な僕の心が表現されています。
恋が終わりもう恋なんてできない、一生立ち直れないのではないか・・・というぐらい、
まるでこの世の終わりだともいわんばかりに落ち込んで悩んでいたのに、
君に出逢ってそんな失恋のつらさも嘘みたいに忘れることができた。
というような気持ちが表現されています。
そのかわり、君に出逢うことでまた胸が苦しくなってしまう。
これを若かりし日の私は恋の病と呼んでおりましたが、その恋の病再来です。
でも、つらいとか苦しいのではなく胸をやさしく包み込んでくれるあたたかい恋心の芽生えなので大歓迎の苦しみだったりします。
その恋心は抑えようにも抑えきれず、僕のいつものありふれた日常を素敵に彩ってくれ、
君を想うことのすべてが光に満ち溢れているかのように感じられるような気持ちが想像できます。
胸を焼き尽くすほどの恋が僕にも出来る
アスファルトから出た芽が僕に知らせた
恋をしていた
掛け間違いのmorning clock
モノクロ世界から戻ると
もちろんそばに君は居なくて
そっちの世界に戻りたいね
もどかしいまま起きる気無いまま
明かりもつけず暗いまま
ただそれだけ光ってた揺れてた
一人の闇を照らした
出典: モノクロ/作詞:TUN 作曲:TUN
過去の恋愛の痛みをひきずっていたこんな僕にも、またあつい恋が出来る気がするそんな気持ちが、 “アスファルトから出た芽が僕に知らせた恋をしていた”という表現より伝わってきます。 アスファルトから芽を出すなんて、そんなたやすいことではありません。 なかなか芽生えそうにないぐらいの環境すなわち、過去の恋で傷ついた僕の心の中に芽生えた恋心に気づかせてくれたことが感じられます。 掛け間違えた目覚まし時計で夢から目を覚ますと、夢の中では一緒に過ごしていたはずの君はもちろんいるわけもなく、 もう一度寝たら、君と楽しく過ごせた夢の世界に戻れるかな? なんて、こっぱずかしくて誰にも打ち明けられないけど、おそらく誰しも感じたことがあるようなせつないなんとも言えない気持ちが表現されています。 ただただ君と一緒の夢での時間のことを思い出しながら、余韻に浸るばかり。 なんか明かりをつけると完全に目を覚ましてしまいそうなので、最後の抵抗!とばかりに意地でも夢の延長戦を満喫しているような。 暗い部屋と対比して、ただそれだけが光ってた揺れてたという表現から、 君のいない現実の世界にさみしい気持ちはあるけれど、ただ、ネガティブな感情だけではなく、たとえ夢の中だとしても君と過ごせたことに幸せな気持ちをかみしめている様子が目に浮かびます。 夢の中で片思いの相手と楽しく過ごす夢、誰でも一度は見たことありますよね!? そして、夢から覚めた「なんだ、夢か・・・」のあのガッカリ感も・・・。
君が頭から離れない
普段見ないテレビも見るようになって
もし逢えるのならちゃんと目を見て話せるのかな?
出典: モノクロ/作詞:TUN 作曲:TUN
夢で君に出逢ってしまったからかどうかはわかりませんが、 (夢に何も思ってなかった人が出てくると、ちょっと意識してしまうこと、ありませんか!?) 君のことを寝ても覚めても考えるようになってしまい、どんどん募っていく君への気持ちにブレーキをかけたいとでも思ったのでしょうか。 君のことを考えるのを紛らすために普段見ないテレビを見るようになってしまいました。 (きっと、テレビの内容なんてそっちのけで、君のことが頭から離れないはずなので、無駄な努力だと思われます。) こんなに君への想いを募らせてしまってもし次、君に逢った時に、ちゃんと目を見て話せるのかな? と、不安な気持ちが表現されています。 私なら、きっと意識して目を見るだけで、火を噴いてしまうかもしれません。。。 そんな気持ちも想像するだけで私自身、懐かしくてドキドキしてしまいます。
今日も見つけた君の姿
つい見とれて前も見えない
暑苦しい人混みの中
笑って歩くのは僕だけ
出典: モノクロ/作詞:TUN 作曲:TUN
冒頭と同じサビの部分。
どんなに悩んでも、
やっぱり君の姿を見かけるだけで、
幸せな気持ちに満たされているそんな様子がうかがえます。
夢でまた逢えたらそこから覚めなくてもいい
そこにいれば二人で
二人だけの世界に
そう思いながら今日もお休みまた今夜
日々楽しい恋の力
また私を連れてって
出典: モノクロ/作詞:TUN 作曲:TUN
もしまた、君が夢に出てきたら目を覚まさずにずっと夢の中でいたい。 夢の中なら、誰の目も気にせずに失敗も恐れずに自分の思い通りに二人だけの世界に浸っていられるのにな。 そんな願いを込めながら、今夜も眠りについています。 そう、願って想像しているだけで楽しいのが恋のすごいパワー。 今まで、「僕」だけだったのにここでいきなり「私」が登場するのですが、 ”また私を連れてって”とは、どのような状況なのか、私なりに想像してみました。 実は、「僕が好きな君」=「私」も僕にひそかに思いを寄せてくれていて、 同じように片思いの始まりを楽しんでいるのではないか?と私はとらえました。
届くはずの無い想いを
ポケットにしまって今日も出かけよう
モノクロの世界じゃなくて
いつかどこかで君に逢えたらいいな
出典: モノクロ/作詞:TUN 作曲:TUN