サザンオールスターズの 「蛍」ってどんな曲?
サザンオールスターズの 「蛍」は、2013年12月に公開された映画、「永遠の0」の主題歌として作られた楽曲です。
デビュー35 周年記念日の2013年6月25日に活動再開の告知とともにリリースされたCD、「ピースとハイライト」に収録されています。
また、サザンオールスターズの通算15枚目となるアルバム「葡萄」にも収録され、CMソングやドラマ主題歌などが名を連ねる中、アルバムの最後を飾る一曲に選ばれました。
映画「永遠の0」について
映画「永遠の0」は百田尚樹さんの小説の映画化作品で、主演は岡田准一さんです。
あらすじは、零戦のパイロットであり、特攻で亡くなった祖父である宮部久蔵のことを、孫の佐伯健太郎、慶子の二人が戦友へのインタビューを通じて知っていくというものです。
国のために多くの人々が死んでいった時代に、信念と愛を曲げずに最後の最後まで生きようとした宮部久蔵の姿を中心に描いたこの作品は、興行収入が87.6億円にも達する大ヒット作品となりました。
ボーカルの桑田さんも製作途中段階だったものの作品を見て涙を流し、今年一番の映画になるのではと言ったそうです。
「蛍」のPV動画を再生してみた!
YouTubeのサザンオールスターズ公式チャンネルにアップロードされている「蛍」のPV再生回数は3,362,066 回(2017年8月24日)で、フルバージョンではないものの、その人気が伺えますね。
歌詞付きのPVであることから、歌詞の美しさにも引き込まれますし、水墨画のような映像や、日本の原風景と呼べるような写真をバックに蛍が舞う姿はとても綺麗です。
サザンオールスターズ「蛍」の歌詞詳細
感動的なサザンオールスターズ「蛍」の歌詞の世界を味わっていただくために、今回は歌詞を全て掲載するとともに、その歌詞の解釈を載せます。
戦争の悲しみと平和への祈りが込められた歌詞を詳細までじっくりと見ていきましょう。
友との永遠の別れ
愛の歌が途絶えるように
心の灯りが消えたの
たった一度の人生を捧げて
さらば友よ 永遠(とわ)に眠れ
出典: 蛍/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
自分の大切な友達が亡くなってしまい、「心の灯り」が消えるような悲しみを歌うこの歌詞。
「たった一度の人生を捧げて」という一言に、どうして死んでしまったのかという嘆きや怒りさえ感じますが、そのあとに続く歌詞の「永遠に眠れ」で、友の安らかな眠りを祈るのでした。
友が散った青空は「悲しい空」
青空は悲しい空
揺れる木漏れ日が切なくて
夏が来るたびあの日と同じ
風が通り過ぎて行ったよ
出典: 蛍/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
澄み渡るような青空を見ると普通は気分が晴れわたるような気持ちになるものですが、零戦のパイロットが主人公の映画だったことを考えると、意味合いが違いますね。
「青空は悲しい空」という歌詞には、青い空を見上げるたび、仲間が散っていったことを思い出すという深い悲しみが伺えます。
毎年夏がやって来て、吹く風は仲間たちが生きていたあの日々と同じなのに、仲間たちはもう二度と会うことができず、生き残った自分は切ない気持ちになるのです。
「また逢う」という果たせなかった最期の約束
涙見せぬように
笑顔でサヨナラを
また逢うと約束したね
出典: 蛍/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐