抱いた夢を語ることすら許されない
夢や希望とかを 語ることを嫌って
ちゃんと現実をね 見つめていて
正しいことだけしか 言わないから
ずっとさらけ出せず おとなしくしてるの
出典: 別の人の彼女になったよ/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
今彼は、かなり現実的な人間のようです。
叶わない夢を追わず、誰にも否定されない常識や良識だけを追う人。
現実を見ることは生きる上で必要です。
しかし、夢や希望を持つことで前に進める人もいます。
叶うかどうかは別にしても、目標として掲げるのです。
今彼の前では、それが許されません。
都会に出る前に抱いていた夢を、キラキラした瞳で語ることができず、胸にしまったままの私。
叶わないかもしれないけれど、語って、夢に一歩でも近づきたいのでしょう。
それが許されたのは、元彼の前だけなのです。
自分に必要な存在とは
だからもう会えないや ごめんね
だからもう会えないや ごめんね
あなたも早くなってね だけど私はズルいから
だからもう会いたいや ごめんね
だからもう会いたいな ずるいね
あなたも早くなってね 別の人の彼氏に
私が電話をしちゃう前に
出典: 別の人の彼女になったよ/作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平
元彼に会ったら、今まで表に出せなかった感情を解放できます。
その反面、自分にとって元彼が必要な存在なのだと気づいてしまいます。
だから、もう会えない。会わないほうがいい。自分を納得させようとします。
しかし今彼のことを考えれば考える程、元彼が恋しくなってしまうのです。
今彼の良さを説明しただけなのに、元彼の存在の大きさに気づいてしまいました。
そうなってしまえばもう、会いたい気持ちが抑えきれません。
自分から離れたのに、元彼からのアクションを無視しているのに、会いたいと思ってしまう。
そんな自分を「ずるい」と表現しています。
元彼に「別の人」ができれば諦めが付くのに、今はまだ特定の相手がいません。
元彼の連絡先をタップしてしまいたい衝動に駆られる私。
触れてしまわないうちに、新しい恋人を見つけて欲しいと願います。
「別の人の彼女になったよ」の歌詞で気づく大切なもの
人を好きになるのは無意識ですが、恋人の関係を求めるかどうかは自分次第です。
無理して笑ったり、背伸びをしたり、高い服で着飾ったり、感情を閉じ込めたり。
そうしなければいけない相手と恋人同士になったら、きっと苦しくて壊れてしまいます。
大切なのは、本当の自分や自分らしさを受け入れてくれる相手なのではないでしょうか。
賛否両論を巻き起こした「別の人の彼女になったよ」。
元彼を忘れられない女性の曲、というだけではなく、自分らしく生きることの大切さを教えてくれました。
ここからは、重要なポイントを簡単におさらいしていきましょう。
まとめるとこのようになります。
- 今の状況
- 今の彼氏とあなた(前の彼氏)との比較
- あなたの幸せを願うようで…
- 私の本当の気持ち
「別の人の彼女になったよ」にまつわる大切なワードも含めて改めて説明していきます。
今の状況
主人公である女性の今の状況は、この楽曲のタイトルである「別の人の彼女になったよ」になります。
つまり、以前付き合っていた人へ向けた思いだということがわかるでしょう。
はじめのうちは「とてもラブラブなカップルなんだぞ」と見せつけているような印象があります。
彼のいいところをたくさん言って、あなたの悪いところをたくさん言っている様子が自慢だと捉えられるからです。
しかしこの自慢は、あなたに伝えているわけではありません。
主人公の心の中で繰り返し、思い込んでいるようなものなのだと感じられます。
本心は別にあるような意味深な歌詞が多く、未練が残っているような印象です。
今の彼氏とあなた(前の彼氏)との比較
彼は、とてもステキで大人で落ち着いた雰囲気のある人。
それに比べて、あなたとはたくさん言い合いもしたし大笑いもした。
上記の「今の状況」でも説明した通り、彼のいいところをたくさん言っている印象があります。
チラッと触れましたが、その理由はあなたに未練が残っているからなのでしょう。
そしてその未練を断ち切ろうと、彼のいいところ、あなたとの悪い思い出を繰り返しているのです。
また、あなたに新しい恋人ができれば「仕方ないよね」と諦めることができるというような心境も感じます。
だからこそ、思い込むように彼のステキなところをたくさんあげていくのでしょう。
「あなたより、彼はずっとずっとステキな人なんだから」。
主人公である女性は、このようなことを思っているのでしょう。
胸が締め付けられるような切なさを読み取ることができます。
あなたの幸せを願うようで…
主人公である私は「別の人の彼女になったよ」とあるように、あなたとはもう連絡すら取りづらい状況です。
しかし上記でも説明した心境を振り返ると、明らかに「まだあなたが好き」だということがわかります。
今の彼のことだって「好き」なはずなのです。
それでも前の彼はそれよりも増して「もっと好き」なのでしょう。
しかし、そんな気持ちを持っているのは彼に申し訳ないと思っているのです。
さらに、あなたが私を好きだという確信はないわけで、この思いはしまい込んでしまった方がいいと考えているのでしょう。
だからこそ「あなたにも恋人ができてしまえばいいのに」とどこかで思ってしまっているのです。
言いたいけれど言えない、もどかしい様子が切ないという印象をより深めています。