【木村カエラ/時計の針〜愛してもあなたが遠くなるの〜】
概要
長針と短針が1日に重なる回数を、皆さんはご存知でしょうか?
普通に考えると24回だと思いがちですが、正解は意外にも22回と少なめです。
このように思っていたのと違う結果になることは、日常生活でも往々にしてあります。
そして男女の恋愛でも、それは変わりません。
2020年に「時計の針〜愛してもあなたが遠くなるの〜」はリリースされました。
楽曲には、秒針の音が使われており、曲の中でも時計の存在を感じとることができます。
また本曲のテーマである時間の巻き戻しを意識して、逆再生された音源が入っているのも特徴です。
曲の中で彼女は何回も「昔に戻りたい」と歌います。
彼女の恋愛に一体何があったのか?
歌詞の中から読み解いて行こうと思います。
ドラマ「アリバイ崩し承ります」の主題歌
本曲はテレビ朝日系ドラマ「アリバイ崩し承ります」の主題歌にも抜擢されています。
設定は少し変わっていますが、美谷時乃役の浜辺美波さんが謎をどんどん解決していく姿は爽快です。
そして、このドラマは決め台詞が有名ですね。
依頼者の話を聞くだけで、「時を戻すことができました。○○さんのアリバイは、崩れました」と口上を述べてから、推理を披露する。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/アリバイ崩し承ります
歌詞解説スタート
主題歌提供に際して、木村カエラさんは時計の針を男女の恋愛に例えたとコメントしています。
そこで歌詞解説では主人公の女性のことを彼女。
相手のことを彼と表記していきます。
そのことを念頭に置いて、歌詞の解説をしていきますね。
離れていく心
時計の針 心は何時? 教えてそっと
すれ違う二人 離れては合わさり 繰り返す問答
出典: 時計の針 〜愛してもあなたが遠くなるの〜/作詞:kaela 作曲:會田茂一
どうやら歌詞を見ていくに、この歌は主人公の彼女が「彼と愛し合ったときに戻りたい」と歌っているようです。
1段目の歌詞からは、彼に「私を愛している?」と問いかけているように聞こえます。
少し分かりにくい表現ですが、時計で考えれば簡単に理解できるでしょう。
例えば12時ちょうどなら、長針と短針は重なって2人の心は1つになっています。
逆に12時半なら2人の心は離れている状態です。
つまり、自分と彼との心の距離を彼女は尋ねているのでしょう。
また、歌詞からは彼女たちの恋愛が順風満帆でなかったことを読み取れます。
心が離れるたびに、彼に対して彼女は質問を投げかけたはずです。
そして自分に対しても「何で上手くいかないのだろう?」と自問自答を繰り返してきました。
彼女が悩んできた姿が目に浮かんできます。
原因は彼にあった?
あなたは本当ずるい人
私をなぜ傷つけるの?
欲しいのは論より証拠
繋ぎとめる赤い糸
出典: 時計の針 〜愛してもあなたが遠くなるの〜/作詞:kaela 作曲:會田茂一
どうやら心が離れる原因は、主に彼にあるようです。
彼は浮気性なのかもしれません。
歌詞3段目と歌詞4段目から、その様子が想像できます。
「次はしない」や「あれは浮気に入らない」などと言って、彼女を誤魔化しているのでしょう。
彼のことをそれ以上攻めることもできず、彼女はその言葉を信頼するしかありません。
しかし、時間が経つと彼は再び浮気してしまいます。
彼女の信頼は、ことごとく裏切られてきました。
彼女が自分のことを嫌いになれないと分かっていて、彼は浮気しています。
そんな様子を「ずるい人」と、彼女は半ば諦めているようです。