作動(アクティブ)
君と相互作用(インタラクティブ)
すぐ干渉過多(ハイパラククティブ)
皆まで差し障(さわ)らせて
音速(ソニック)
君と超過音速(スーパーソニック)
すぐ極超音速(ハイパーソニック)
今だけ連結(リンク)していたいの

出典: 電波通信/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

キレッキレのサビに突入しました。

様々な熟語が出ますが実際には()内の言葉で歌っています。

まずはカタカナで記載された言葉の意味からチェックしてみましょう。

パソコンなどの電子機器を連想させるワードが選ばれています。

  • アクティブ:システム等が稼働している状態。
  • インタラクティブ:画像や音声によるメッセージを受け取り、マウスやキーボードで文字に変換すること。
  • ハイパラクティブ:恐らく椎名林檎の作った造語。過度という意味の「ハイパー」と掛け合わせている?
  • ソニック:音速(音が空気中を伝わる速さ)。
  • スーパー:超人的な状態。
  • ハイパー:過度な活発や興奮。

言葉の意味を確認したところで、本題の歌詞の解釈を進めましょう。

君との交信が始まり、主人公はキャッチした僅かな電波を頼りに感情表現をしました。

でも、一方的な受信であるため思うように意思疎通は叶いません。

もっともっと…と前のめりに君を求め、気持ちはどんどんと高まるばかりです。

これは主人公の抱える恋愛感情を表現しているのでしょう

より深く情熱的な愛情を欲して、君との繋がりを得たいと切望しているのだと思います。

好きすぎて…

脳内、占拠(ジャック)されているわ
安否も判らぬ事態なんて

出典: 電波通信/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

電波ジャックと掛け合わせた表現ですね。

君のことで頭がいっぱいなのだと思います。

好きすぎてもう、どうにかなってしまいそう…。

そんな気持ちが表現されたフレーズなのではないでしょうか?

恋はさらにヒートアップ!

恋のスイッチが入った主人公でしたが、この恋愛は単純には進まないようです。

なんとライバルが登場してしまいました

思わぬ障害に主人公はどんな対応を見せるでしょうか?

焦りが導き出した答え

先手取られて狼狽
仰けの後手じゃあ大違い
禁じ手ゴーサイン
勝って明日葉連覇
…圧してんだ

出典: 電波通信/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

ここでは「スピード感」について歌っている気がします。

恋愛において誰かに先手を取られて慌てているのでしょう。

後から慌てて対処しようとするも、先手を取った人と比べたらかなりの差が開いてしまいました。

どうしよう…早くしないと…。

そう悩んだ末に「禁じ手」を使って強行突破しようと考えたのです。

いったいどんな「禁じ手」なのでしょうか?

猛烈にアプローチ!

接続(アクセス)
君に多重接合(マルチアクセス)
すぐ直接取引(ダイレクトアクセス)
嫌われたって慕(した)って
呼出(コーリング)
君に近郊呼出(ローカルコーリング)
すぐ直接呼出(ダイレクトコーリング)
今だけ同期(シンク)していたいの

出典: 電波通信/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

ここでのカタカナ用語は概ね熟語の意味と変わらないニュアンスです。

誰かに先手を取られてしまったからこそ、君に猛烈に恋のアタックを仕掛けているのだと思います。

嫌われてるかどうかなんて、もう関係ない。

とにかくコンタクトをはかり、連絡をして、肉食系ともいえるアプローチを重ねているのです。

ライバルがいるほど嫉妬心に燃え、恋愛は盛り上がりを見せるもの

主人公はまさにこのような状態なのでしょう。

君からの脈は…?

灯台、支配(ハック)されているわ
賛否も決らず仕舞なんて

出典: 電波通信/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

「灯台」は船舶に陸地との距離感を伝えたり、入港する場所を示したりするもの。

これが機能していない…。

君との適切な距離感なんて考えていられない、という意味でしょうか?

もはや冷静に心の入り口を探す猶予はなく、体当たり方式でアタックしている印象です。

でも行動しつつもまだ、君からの「賛否」…つまり脈は分からない状況みたいです。

君に選ばれたいから