何度繰り返し燃え散っても、芽生える「蕾」。
炎のように熱く燃えていた花。
ついには、本当の愛に昇華させたのかもしれません。
2人で誓った懺悔が呼応します。
やるせない感情が涙となり、何度枯れても蕾となり後に花を咲かせるのです。
たとえ誰に邪魔されようと、この欲求は過ちだとは認めません。
そうです、もう止まることはできないのですから。
刹那的な愛欲が、歯止めを失っているのでしょうか。
「真紅」という言葉で真っ先に連想させるのは、「血」ともいえるでしょう。
想いが成就できなければ、自分の持つもの全てを投げうってでも受け入れてほしいのです。
2人で最期を添い遂げてもいいといっています。
お互いにしか分からない、特別な約束を交わしているのかもしれません。
ともすれば、「愛の花」が濡れている理由とは、赤い血で染まっているからと考えられないでしょうか?
あえて「汚れた」と謳っていますが、それほど覚悟はできていると表現しているのです。
2人の世界
悪魔に売った心...
ジェラシーで責めて
身体はもうセキララ
危なくていいから
夢をください
出典: HEAVEN/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
お互い、本来あるべき姿の相手に対して憂いでいます。
行き交う激しい感情が、垣間見えるのです。
嫉妬からくる欲情なのでしょうか。
偽りの世界から解き放たれた瞬間の、2人。
離れていようが、声をださずとも心身はお互いを求めあっているのです。
窮屈な日々から、飛び出す機会を待ち焦がれていたのでしょう。
嫉妬しつつも、それが逆にお互いの愛を深める火種となりのです。
危険という決して踏み込んではいけない、禁断の部屋を顧みろうとしません。
その反動がとても心地よく、危ない媚薬となり止め処ないといっているのでしょう。
こんな関係をいつまで続けていても、「夢」など掴めるはずはない。
2人はそれを理解しつつも、心を売ってしまったのかもしれません。
今さえよければそれでいいと...。
罪と罰
まるで天国にきっと…
歓びってウラハラ
狂おしく美しい
罪をください
罰をください
出典: HEAVEN/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
歪んだ愛に自己陶酔している、2人。
倫理に反する行為はこれほど解放されるのか、といっています。
危険は悦楽といつも背中合わせ。それでこそ、「真の愛」だといっているのです。
そのためなら、いかなる許しをも請う心づもりがあるのでしょう。
覚悟を決め、禁じられた愛を貫き通す宣言をしているのです。
人間の本性
昇華した愛の花
情熱の花 燃えているよ
真実の花 濡れているよ
綺麗に咲かせた欲望だから
愛を味わって生きていくから
出典: HEAVEN/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
とうとう本性をむきだしにする、2人です。
ともに生きていく決意をしたのかもしれません。
炎のように熱く燃え散っても幾度となく「蕾」となって生まれ変わる、愛の花。
神に懺悔してまでも咲かせた、本当の愛。
お互いの想いが絡み合い、永遠に結ばれたいというギラギラした様相がうかがえます。
それを得た快感からくる、恍惚とした心情がひしひしと伝わってくるのです。
崩壊する理性
明日さえ モラルさえ
愛が壊してくれるのでしょう
私のすべてはあなたのもの
だからもっともっとあなただけのもの
出典: HEAVEN/作詞:福山雅治 作曲:福山雅治
自分勝手極まりない言葉です。
愛し合っている2人には、すでにルールなど存在しません。
周りがもう何も見えていないのでしょう。
逃げられるはずのない現実から、目を背けているともいえます。
まだ見ぬ未来のことなど直視できず、目先の快楽にただ溺れているだけなのです。
周囲が自ずと、崩れ去ってくれれば本望だといっているのでしょう。
あたかも、人間の理性や道徳的観念が崩壊していく有り様ではないでしょうか。
お互いが想いのままに求め合います。
2人だけの世界なのだから、それを疑うものは何もない。
求め合えほど禁断の愛の沼に、のめり込んでいくのです。