ファンの支持の高い「RUN」
同名アルバム『RUN』に収録
1992年にリリースされたB'zの6thアルバム『RUN』。
当然週間オリコンアルバムチャートは1位を獲得、224万枚以上を売り上げ、ダブルミリオンを達成。
このアルバムの4曲目に、今回ご紹介する曲「RUN」は収録されています。
リリース当初から現在に至るまで、ファンからの支持の高い曲であり、複数のベストアルバムにも収録されているほど。
ファン投票などにおいては、必ず上位に来る人気曲といってもいいでしょう。
この曲がなぜ人気があるのかというのは、歌詞を見れば一目瞭然です。
早速ですが、一部ご紹介します。
「RUN」の歌詞に注目
よくまあここまで俺たちきたもんだなと
少し笑いながらおまえ 煙草ふかしてる
何もないところから たよりなく始まって
数えきれない喜怒哀楽をともにすれば
時の流れは妙におかしなもので
血よりも濃いものを作ることがあるね
荒野を走れ どこまでも 冗談を飛ばしながらも
歌えるだけ歌おう 見るもの全部
なかなかないよ どの瞬間も
出典: RUN/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
涙腺のよく似たやつが集まるもんだなと
明け方に酔いながらふと思いついても
これは一生の何分の一なのかなんて
よくできた腕時計で計るもんじゃない
約束なんかはしちゃいないよ
希望だけたち上る だからそれに向かって
出典: RUN/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
皆さんにも、経験があるのではないでしょうか。
一緒にいろんなことを成し遂げた仲間たち。
学生時代のクラブ活動だったり、スポーツチームだったり、普段ずっと一緒にいた気の置けない仲間だったり。
かけがえのない時間を共に過ごして、強い絆が生まれた仲間たち。
血を分けたはずの肉親よりも、身近に感じたり、自分のことを理解してくれる、そんな仲間たちとの絆を歌った曲です。
約束なんてしなくても、目指すものは同じ。
同じ目標に向けて走る仲間たちを、称える歌でもあります。
人間なんて誰だって とてもふつうで
出会いはどれだって特別だろう
だれかがまってる どこかでまっている
死ぬならひとりだ 生きるなら ひとりじゃない
出典: RUN/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
一人一人、普通の人間が出会って、特別な関係になっていく。
その出会いには”普通”なんてものは存在しないのです。
力強く”生きるならひとりじゃない”といってくれる仲間。
一緒に行こうと、肩を組んで笑いかけてくれる仲間。
そんな仲間たちを、大切に思っている気持ちが伝わってくる歌です。
ファンやスタッフへのメッセージソング
この曲は、バンドメンバーや、活動を支えてくれるスタッフ、そしてファンとの絆をテーマに創られたといわれています。
ライヴででは必ずといっていいほどの頻度で披露され、ファンは大合唱、その光景を見る稲葉浩志と松本孝弘も、とても嬉しそうに笑顔を浮かべながら演奏します。
終盤やアンコールで演奏されることも多く、最も盛り上がる曲の一つでもあります。
アルバム『RUN』の収録曲を紹介
ここからは、この「RUN」が収録されているアルバム、『RUN』について詳しく見ていきましょう。
現在のB'zの奏でる音楽といえば、正統派ハードロックですよね。
このアルバムは、初期のデジタルサウンドを取り入れたものからハードロックへの転換期を感じさせるものとなっています。
今に続くB'zの音楽性が、このアルバムから前面に出てきたような印象を受けます。
それでもまだ全体的な印象としてはゴリゴリのハードロックではなく、今までのファンが拒否反応を起こしにくいようにところどころにデジタルサウンドが見え隠れしています。
それでは、収録曲を見ていきましょう。
1. THE GAMBLER
2. ZERO
3. 紅い陽炎
4. RUN
5. Out Of Control
6. NATIVE DANCE
7. MR.ROLLING THUNDER
8. さよならなんかは言わせない
9. 月光
10. Baby,you’re my home
出典: https://www.amazon.co.jp/RUN-B%E2%80%99z/dp/B00005F5A7
1.THE GAMBLER
イントロのオルガンが印象的な曲。
これまでのアルバムとは違う印象がこの曲のイントロからすでに感じられます。
この曲で描かれている主人公は、稲葉浩志が憧れている人物像だということ。
このころの稲葉浩志は、20代後半。まだ若いですが、現在50歳を超えた彼が今この曲の歌詞を見てもまだ、憧れの人物像なのかどうか興味がありますね。
2.ZERO
このアルバムのリードシングルで、B'zの11枚目のシングルに当たります。
リリース時は2週間連続オリコン週間シングルチャート1位を記録。
当時のB'zのイメージを裏切るような、激しい曲調のこの曲をシングルカットすることは大きな掛けであった、と松本孝弘は語っています。
結果としては、上述の通り大ヒット。
これからのB'zの進む音楽路線に、光明が見えた瞬間だったといえるのではないでしょうか。