「シャングリラ」という言葉は、理想郷楽園という意味で使われていました。

素晴らしい夢のような場所だともいえます。

「僕らだけ」とは、「他の誰も入り込めないような」という意味です。

これはつまり「幸せな関係2人新しく作りたい」という「僕」の意思表示でした。

「僕」にとっての恋敵である「アイツ」も割って入れないような関係を、「君」と作りたいと思っています。

端的にいうならば「君と相思相愛の恋人になりたい」という意味でしょう。

「シャングリラ」とは、「君」と「僕」の両方が幸せを感じられるような状態のことを指していました。

直接的な好意を伝える言葉でなくとも、「僕」が懸命に「君」を口説いていることがわかります。

なんだってできる

幸せにするよ

たとえ明日(あした)この世が終わってしまうことがあってもきっと
君の不安打ち消して笑顔にする
誓えるよ僕は

出典: 僕らだけのシャングリラ/作詞:Naohisa Taniguchi 作曲:Yu Nakano

1行目の比喩は、抱えている不安がどれほど大きいかを表す指標として使われていました。

世界が終わることに対する不安が、どれほど大きなものかは想像がつくでしょう。

もちろん、実際にそんなことは起きません。

つまり「どれほど大きな不安を抱えていたとしても安心させてみせる」という決意を表していました。

悲しませてばかりの「アイツ」より、「僕」のほうが「君」を幸せにできるよと伝えたいのです。

「だからどうか僕を選んで」という彼のひたむきな願いが込められているようでした。

それほど好きだから

一瞬射した陽の光 僕の心に届く

出典: 僕らだけのシャングリラ/作詞:Naohisa Taniguchi 作曲:Yu Nakano

1番では「君」の悲しみを雨に、「僕」の心情を晴れにたとえていました。

では、上記の「陽の光」とは何を表しているのでしょうか。

晴れているならずっと太陽が出ているのですから、一瞬だけ陽が差し込むというのもおかしな話です。

つまり上記の歌詞は「雨の中一瞬だけ光が射すのが見えた」という意味ではないでしょうか。

これは、悲しみに満ちていた「君」の心に、喜びが垣間見えたことを表しています。

今まで懸命に自分の良さを伝え、「アイツ」ではなくて自分を選んでほしいと伝えてきた「僕」。

努力の甲斐あって、彼女の心は少しずつ「僕」へと傾き始めたようです。

君がここにいてくれるから
強く
なれる
君を守るため

出典: 僕らだけのシャングリラ/作詞:Naohisa Taniguchi 作曲:Yu Nakano

彼女が少しずつ気持ちを傾け始めたことを感じると、すかさず畳み掛けます。

「君」の存在が自分にとってどれほど重要か、言葉を尽くして伝えようとしていました。

上記の歌詞は「これからも傍にいてくれるなら、どんな存在にも君を傷つけさせたりしないよ」という意味です。

「アイツより僕のことを好きになってくれたら、決して悲しませない」という思いも込められていました。

永遠を感じる

もう離さない

二度と遠く行かないで
このまま僕とずっといればいい

出典: 僕らだけのシャングリラ/作詞:Naohisa Taniguchi 作曲:Yu Nakano

ようやく少しだけ、「君」の気持ちが「僕」へと動き始めました。

今まで自分の気持ちばかり大きかった反動なのか、ほんの少しでも幸せです。

だからこそ、この幸福を手放したくないと思っています。

「アイツを思うことなんかやめて、このまま僕にしちゃいなよ」と甘く口説いてきました

悲しい思いをしていたところに繰り返し熱い思いを伝えられたら、誰でもグッとくるのではないでしょうか。

時間止める魔法なら
この腕の中にある

出典: 僕らだけのシャングリラ/作詞:Naohisa Taniguchi 作曲:Yu Nakano

「君」を抱きしめていると、「僕」は永遠を感じることができます。

たとえ一瞬でも永遠のように思える、そんな深い充実感を得ることができるのです。

そして同じ幸せを「君」にもあげられると、彼は思っていました。

上記の歌詞は「僕のことを好きになってくれたら、君を幸せにする準備はできているよ」という意味です。

ここでの「シャングリラ」とは