RADWIMPS野田洋次郎との初コラボ曲

2人のコラボに驚いた方は多いのではないでしょうか。
「君の名は」や「天気の子」などの主題歌で爆発的人気を誇るRADWIMPS野田洋次郎とのコラボです。
高校生の頃から米津玄師は野田洋次郎さんのことを尊敬していました。
運命のコラボですね。
RADWIMPSの対バンツアーでは、初共演をしており、そこからプライベートでも仲が良くなったそうです。
2人でデュエットをすることも何度かあったそうです。
そんな2人が感じたのは、高揚感。
今回の【PLACEBO+野田洋次郎】では、米津玄師の得意とする韻の踏み方が胸を高鳴らせます。
そして、曲のテーマは恋愛です。
恋愛が生み出す魔のパワーについて深掘りしていきます。
理性と欲のせめぎ合い
恋へと変わる瞬間
熱っぽい夢を見てしまって 君のその笑顔で絆された夕暮れ
この想い気の迷いだって笑えないよ全然
出典: PLACEBO+野田洋次郎/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
気になっている人が自分のことを好きかもしれないと夢を見ています。
その可能性にドキドキして体が熱くなっている様子が伝わってきますね。
自分に向けてくれた笑顔が忘れられないのでしょう。
夕暮れという雰囲気もまた、彼の熱く火照った状態とリンクしています。
自分が彼女のことを好きだと確信したことが分かる歌詞です。
袖が表す意味とは
袖が触れてしまった
出典: PLACEBO+野田洋次郎/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
彼女が自分に微笑み、袖が触れ合うほど近くにいる様子が分かります。
主人公も彼女が好きなのではないかとドキドキしていました。
この袖は、「袖振り合うも多生の縁」という言葉からもじったものでしょう。
「多生」というのは、仏教からきた言葉でいわゆる輪廻転生の生まれ変わりを表しています。
そこから、袖が触れ合うような些細なことでも前世からの繋がりによるものという意味で使われています。
野田洋次郎の【前前前世】を思わせるフレーズが入っているところが、歌詞の作り込みの深さを語っていますね。
期待が当たることで理性のタガが外れていく
走り出したハートを攫って 繋いでいけビートの端くれ
薫る胸に火を灯せ 踊り明かそう朝まで
しなり揺れるランウェイの先へ 僕の心連れてってくれ
触れていたい 揺れていたい 君じゃないといけない この惑い
出典: PLACEBO+野田洋次郎/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
彼女にときめき、心を奪われている様子が書かれています。
そんな彼は、満更でもない様子で夜が明けるまで奪っていてほしいと願っています。
恋が誘う香りにどんどん酔いしれていく主人公。
嗅覚は、人間の五感の中でも唯一本能に働きかける特徴があります。
暗に彼女との距離が近いことを表しているのでしょう。
そして、恋は人の本能に訴えかける力があるとも受け取れますね。
また、「ランウェイ」という言葉にはどういった意味が込められているのでしょうか。
共に踊り、体をしならせて揺れる彼女を見てモデルのように感じた様子を描いていると考えられます。
モデルに惚れ込むファンで終わらず、その先のステージでも一緒にいたい気持ちなのでしょう。
この後の歌詞では、踊っていたい気持ちは自分の意思ではなく、彼女の存在からきていることを表しています。
彼女の迷路にハマり、迷ってしまっているようです。
甘い罠とは
今だんだん恋になっていくときめいていく
思いがけぬとんだランデブー
どんどんハイになっていく洒落込んでいく
甘い罠にやられていく落ちていく
落ちていく落ちていく
出典: PLACEBO+野田洋次郎/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
この歌詞で使われている「ランデブー」には、2種類の意味があります。
1つには、「恋愛」という意味があり2人の恋が急速に結ばれていることを表しています。
そして、もう1つの意味は「接近」です。
宇宙船同士が接近したり、星が偶然重なる場合に使用されますが、今回の2人にも当てはまります。
運命的な出会いとそこからの恋愛を1つの単語に集約しているのでしょう。
テンションが上がり、誘惑に飲み込まれている主人公がいう「甘い罠」について考察していきます。
甘い罠とは、魅力的な餌に分かっていながらも回避できないもののことです。
そして、類語には美人局があります。
結婚している女性が男性を誘惑して騙し、夫が金銭を奪い取ることを指します。
主人公は、彼女に相手がいることを知っているうえで恋をしているのではないでしょうか。
それでもなお、彼女の魅力と運命を信じたい気持ちに囚われていると考えられます。
恋は盲目という言葉が当てはまりますね。