二宮くんのソロの中でもダントツで難しい曲
「また今日と同じ明日が来る」は二宮くんのソロ曲で、アルバム「Are You Happy?」に収録されています。
ソロ曲の場合、今までに多かったのは二宮くんが作詞作曲を手がけるパターンです。
たとえば「どこにでもある唄」(「Beautiful World」収録)や「20825日目の曲」(「LOVE」収録)など。
しかしこの曲はちょっと違っていて、作詞はFox.i.eと二宮くんの共作、作曲はFox.i.eという人が手がけています。
歌詞のフレーズも印象的ですが、なんといってもメロディやリズムが個性的なこの曲。
リズムの緩急や音程のアップダウンが激しいので、二宮くんのソロ曲の中でも難易度が高い作品です。
それなのに、一度聴いたら耳から離れなくなる不思議な中毒性があります。
この曲を作った「Fox.i.e」とは、いったいどんな人なのでしょうか?
Fox.i.e=辻村有記さん!
「Fox.i.e」の正体は、ロックバンド「HaKU」でVocal & Guitarだった辻村有記さんです。
「Fox.i.e」として海外で素性を明かさずに活動していましたが、2017年に辻村有記(ex HaKU)として国内での活動をスタート。
「また今日と同じ明日が来る」が収録されたアルバムのリリースは2016年、まだ辻村さんが「Fox.i.e」として海外で活動していた時期です。
その頃に日本国内のアーティストに曲を提供するのは、とても珍しいことだったのではないでしょうか。
個性的な楽曲やフレーズも含めて、「また今日と同じ明日が来る」は実験的な作品だったといえそうです。
歌詞の意味を独自解釈
とらえ方によってはポジティブにもネガティブにも聞こえるこの曲。
どんな意味が込められているのか、歌詞を独自解釈してみました。
矛盾する思いと複雑な心
記憶は鮮やかに蘇る
あの頃 僕が見てた 君はどんな色だっけな
思い出し 色づく ほんの少し泣きたくなった
無限に感じてた時間に作り上げた
たくさんの君のかけら
ちょっと怖くて 取り出せなくって
出典: また今日と同じ明日が来る/作詞:Fox.i.e・二宮和也 作曲:Fox.i.e
主人公はもう別れてしまった彼女のことを、まだ忘れられないようです。
あの頃の記憶は色あせつつあるものの、ふとしたときに鮮やかに蘇ってくるのでしょう。
その思い出をたぐりよせ、はっきりと思い出そうとすると胸が痛みます。
思い出したいのに思い出したくないような、複雑な思いが生まれているようです。
思い出したいけど忘れたい
胸の鼓動の高鳴りに二人一緒に身を任せて
夢中になるまで一瞬だった そんな日々が懐かしくて
どうすれば思い出せる? どうすれば忘れられる?
出典: また今日と同じ明日が来る/作詞:Fox.i.e・二宮和也 作曲:Fox.i.e
ここではお互いの気持ちがどんどん盛り上がっていった様子が描き出されています。
そして歌詞の最後のフレーズから、矛盾する心の動きが読み取れます。
思い出したいけど思い出すとつらくなるから早く忘れたい、でも完全に忘れてしまうのは怖い。
彼女との唯一の心のつながりが切れてしまいそうで、本当の終わりを目にするのが怖い。
そう考えると、矛盾している心の動きに説明がつくような気がします。