3rdアルバム『CARROTS and STiCKS』リード曲

299円のアルバム!?

BiSH【DiSTANCE】歌詞を徹底解釈!貼り付けた笑顔の裏の表情は?垣間見える衝動の意味を探る!の画像

BiSHの記念すべき3rdアルバム『CARROTS and STiCKS』は2019年6月12日にリリースされました。

驚きなのは同アルバムの値段が299円だということ!

破格の値段ですが、全14曲フルサイズで収録されているという太っ腹なものです。

アルバムリリースと同時に公開されたのはリード曲である『DiSTANCE』。

今回は同曲の歌詞を中心に解説していきたいと思います。

ラブソングのようですが、一筋縄ではいかないBiSHらしい一曲になっているようです。

それでは、まずは「エモい!」と評判になったMVからチェックしてみましょう。

MVをチェック!

壮大な景色が美しい

赤みがかった波の映像からMVは始まります。

そして海岸と思われるところでメンバーダンス

まるで波を表しているように見える振り付けです。

それぞれのメンバーが思い思いのポーズを取る中、空を見るとそこには花が蕾を開くような描写が。

当然、特殊効果によるものなのでしょうが、とても美しいですね。

海岸で踊るメンバーたちの横にはなんと大きな石像が登場!

フードを被った男性の姿をかたどっているように見えるそれは、どことなく宗教的なものを思わせます。

引き続き踊り続けるメンバーに注目していると、彼女達には不思議な力が宿っているようです。

石を浮かせたり、空中に浮かんだりと神がかり的なものを見せてくれます。

崩れ始める石像

石像の手が二つ地面から生えている場所で踊るBiSH

全員で踊るダイナミックな様子には思わず目が釘付けになってしまいます。

一方、大きな石像は少しづつではありますが、ボロボロと崩れ落ちていっているようです。

それを見て血の涙を流すアイナ・ジ・エンドさん。

リンリンさんも目元を拭う仕草をしていましたが、口元は笑みを作っていました。

夕陽のような茜色が辺りを包み、MVは終わります。

大きな石像が海岸にあるという映像は、映画『猿の惑星』を連想させました。

かつて神と呼ばれていたものが石像として微かに残っていたのでしょうか。

石像を祭るようにも見えるダンスでしたね。

メンバーが不思議な力を使えるのも、信仰の力?

などなど疑問が尽きないMVでした。

次は、更に意味深な歌詞の意味を解説していこうと思います。

歌詞解釈!

ひらりかわす君

ふわりふわりふわり 揺られて思い出す
ひらりひらりひらり かわすのが君です

しぼんだ自信の中の奥に見えた
わずかな光信じて
どんな時でも笑顔貼り付けた

出典: DiSTANCE/作詞:松隈ケンタ・JxSxK 作曲:松隈ケンタ

この歌詞の主人公は「君」に想いを寄せています。

アピールしても上手く避けられてしまい、相手の思わせぶりな態度に翻弄されているようですね。

「もしかしてもう好かれていないのかも…」

意気消沈する主人公でしたが、「まだはっきりと振られたわけではない」と諦めきれずにいます。

暗い顔をしていては好かれるどころか、嫌われるかもと頑張って笑う主人公。

痛々しい姿です。

かなり苦しんでいるようなので、距離を置いた方が良いのでは…と思いますが。

希望が完全に無くなってしまうまで、主人公に諦める気持ちはなさそうです。

主人公がこんなにも強く「君」のことを好きな理由とは何でしょうか。

また、どれだけ好きなのでしょうか。続けて読んでみましょう。

きらり輝く君

いつも僕らにかまわず
引き裂き続ける夕日
避けられない
今僕はあなたなしでは難しいの
僕が誘う未来は
確かなものではないし
すぐ壊れる
でも僕は君と一緒がいいな

ゆらりゆらりゆらり 揺れながら見た夢
きらりきらりきらり 輝くの君です

出典: DiSTANCE/作詞:松隈ケンタ・JxSxK 作曲:松隈ケンタ

「夕日」が二人にとって障害になるというような歌詞ですね。

どういう意味なのか考えてみましょう。

例えば、昼間にデートをしていて「今日はずっと一緒にいたいな」と思っていても、夜になる前に相手が帰ってしまう状況。

相手はそこまで主人公に気を許していないのか、はたまたそれほど好きではないのか。

歌詞を読むと主人公も「君」も強制的に帰らなければいけない、といった暗黙の了解があるようにも思えます。

夜の外出を禁じられているのか、もしくは別の理由が?

あくまで推測なのですが、「君」は主人公以外にも「帰る場所」を持っているのかも。

主人公は「君」にとって2番目の存在なのでは?

そう考えると冒頭で主人公からのアプローチをごまかし続けるのも納得できますね。