幸せが咲くまで、相手には苦労をかけてしまうかもしれません。
結婚するのですから、家庭のこともあるでしょう。
それでも、これから起こる「展開」を一緒に乗り越えようとします。
野原家の場合の「展開」は、まさに波乱万丈ですね。
その間だって、愛を伝えなければ夫婦は続けられません。
ですが、なかなかストレートに「愛している」とは言えないのでしょう。
そんな不器用な人間だけれど、なんとか伝えるからと誓うのです。
時には些細なすれ違いで大喧嘩をすることもあるでしょう。
悲しませてしまうこともあるかもしれません。
それでも私とあなたで一緒にこれからを過ごしたい。
そんな少し遠回しですが、家族にとして過ごしたいという強い想いが読み取れます。
強さと弱さを分けて足したら「夫婦」
どんな未来が
こちらを覗いてるかな
君の強さと僕の弱さをわけ合えば
どんな凄いことが起きるかな?
ほら もうこんなにも幸せ
いつかはひとり いつかはふたり
大切を増やしていこう
出典: ハルノヒ/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
未来がこれから家族として歩くカップルをのぞき見しているようです。
「さてどんな試練を与えようか」なんて、考えているのでしょうか。
その試練を乗り越えられるのは二人の愛です。
一人だけでは弱くても、二人なら強くなれる。
自分(ひろし)が「弱さ」、相手(みさえ)が「強さ」を分け合う。
この関係、ひろしとみさえの夫婦仲を見ているとなんだか納得してしまいます。
ひろしはちょっとどんくさい一面がありますが、みさえがいつもそれをリードするのです。
そして二人が立ち上がり、困難に立ち向かうとそれはすごいパワーを発揮します。
試練を乗り越えたら、お互いの絆はもっと強まることでしょう。
そうしていく内に大切なものが手に入り、幸せになっていくのです。
その「大切なもの」は4行目にも描かれています。
これ、恐らくしんのすけとひまわりのことではないでしょうか。
最初はしんちゃんで一人。
次にひまわりで二人。
二人ともひろしとみさえの手を焼かせるやんちゃっぷりですが、夫婦にとってかけがえのない存在です。
離れて分かったこと
「この人となら」とこれからの明るい未来を予感できたものの、事はそう上手くいきません。
些細なことがきっかけだったとしても、二人の距離が離れていってしまうことはあります。
しかしそんな状況になった時、改めて自分の想いに気付くこともあるのではないでしょうか。
ここからは恋愛を経て結婚した人なら「あるある」と頷けそうな二人の姿が映し出されます。
離れていく二人
北千住駅をフワっと歩く
藍色のスカート
いつになく遠く遠くに見える
加速する足音
素直じゃないと
いけないような気がしたよ
出典: ハルノヒ/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
思い出の地である北千住駅ですが、良い思い出ばかりではありません。
どうやら二人は喧嘩をしてしまったようです。
藍色のスカートを履いた彼女が、この時は隣ではなく前にいます。
「もう知らない!」と早歩きで行ってしまったのでしょう。
そんな姿を見て、初めて「意地を張っていたらダメだ」と気付くのです。
恋愛経験があるなら、「自分もこんなことがあったな」と思う人もいるのではないでしょうか。
ひろしとみさえにも、結婚する前にそんなことがあったのですね。
アニメでよくみかける、みさえの起こった顔といえば怪獣のような怖い顔がパッと思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
あの顔はしんのすけの目線だから、あのような表情になっているようです。
「ハルノヒ」の目線は男性なので、ひろしが見ているみさえの姿ということになります。
そう考えると1行目の歌詞の表現が実に可愛らしくないでしょうか。
相手は怒って前に行っているのにすごく女性的に表現されています。
おそらくケンカしてもひろしから見るみさえは可愛らしく女性的に見えているのでしょう。
それぐらいみさえに惚れていたということが分かります。
君じゃないと
優しさに甘えすぎて
怯えすぎた男の背中に
掌を添えてくれるのはもう
前を歩く君じゃなきゃダメだから
出典: ハルノヒ/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
どんな些細な喧嘩でも、場合によってはそれだけで心が離れてしまうことだってあります。
このままだと別れ話になってしまうかも…という不安も頭をよぎったことでしょう。
ですが、自分としては「彼女」でないといけないのです。
彼女の存在は心の支えであり、ついつい甘えてしまうのもまた自分となります。
そんなダメな自分を慰めてくれるのもあの人しかいないと、前をつかつかと歩く彼女を見てやっと実感しました。
人がこういうことに気が付くのって、いつも仲に亀裂が入ってから。
遅いようでいて、改めて愛を伝えるチャンスでもあります。
物事のステップを進めるのは何も良いことばかりではありません。
2人の場合は、このケンカがさらに仲良くなるために必要なきっかけだったのでしょう。
雨降って地固まる、ということわざがピッタリ当てはまります。
この出来事がきっかけで男性側は女性に自分の想いを伝える覚悟ができた。
これから生涯を共にしていこうと考えている2人です。
意見の食い違いなどでケンカをすることはこれからもずっと起こるでしょう。
ケンカが起こった時のどんな流れで仲直りをするのか。
ケンカしても大体向こうから謝ってくれる。
自分から話して仲直りのきっかけを作るなど、ケンカした時はこんな感じだというパターンがある方が少し安心もできます。
どうか良い未来でありますように
どうか未来が
こちらに手を振ってほしい
日々の辛さと僕の体が
だらしなく帰る場所を探し続けている
ほら もうこんなにも夕焼け
いつかの灯り思い出すとき
大切に気づくのでしょう
出典: ハルノヒ/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん
今とても辛い状況ですが、未来が良いものであってくれれば良いと願っているようです。
一番では「これから何が起こるのだろう」と思っていましたが、ここではまっすぐ良い未来を夢見ています。
ということは、まだ仲直りできていないのでしょうか。
へとへとの体を引きずりながら、夕焼けに染まった道を歩いています。
その間にぽつぽつと灯る街灯。
当たり前の光景ですが、この「当り前」がとても大切なものを思い出させるのでしょう。
それは、彼女への想いです。
まだまだ仲直りをするまでには彼女がいかに大切だったかを知らなければなりません。
傍にいることが当たり前だった彼女。
そんな彼女がいない中で見る景色はなんて寂しいものなのでしょう。
彼女がいればこの少し寂しくもあって綺麗な景色を話題にたくさんの話ができるのに。
そうして、彼女とのさまざまな思い出を思い返します。
何気ない買い物や日常のやりとり、どこかへ遠出した時の思い出。
その時も少し言い合いなんてしたよなあ、なんて思っているのかもしれません。
そして色々と思いふけってから、ふと気付きます。
やっぱり自分には彼女でないとダメなのだと。
彼女が一緒にいることで幸せな時間がたくさんできていたことにやっと気付くのです。
そしてこれからの未来も彼女がいる元へ毎日帰る生活にしたい。
仕事から疲れて帰って来たときに彼女と会話できる時間を手に入れたいと強く思うでしょう。
ここまで考えると、あとは行動を起こすのみです。