見過ごして来た過去
どれだけ見過ごしてきたんだろう
響いては落ちていく温もりにも
ああ、ごめんねとしか言えないな
So I gotta believe it
小さくて 微かでも
抱えた想いは
吐き出して破棄させてよ
出典: Voice/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
まずは1番Aメロから。
彼女からかけられていた思いやりの声を無下にしてきた主人公。
見過ごして来た過去に対する清算をさせてくれという想いが伝わって来ます。
近しい関係であるほどに、素直になれないこともありますよね。
主人公は振り返って初めてそのかけがえのなさに気付いたのでしょう。
グラスから水が漏れる前に
雫も振り払って
出典: Voice/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
続いて1番Bメロを見てみましょう。
涙が溢れそうな様子を、グラスから漏れる水に例えて表現しています。
そして涙を振り払う主人公。
主人公が涙を流したくない理由は、この先のサビから垣間見ることができます。
今なら
君の声が届かなくなるまで
耳を澄ましてここにいるから
瞼の裏 逃げ込んだ涙の行方を
僕に話してみてよ
出典: Voice/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
ここからサビの歌詞です。
見過ごして来た声のかけがえのなさに気付いた主人公。
「今なら聞き逃すことはない」という想いが歌われます。
そして主人公は彼女が涙を堪えていたことにも気付いていたのでしょう。
「今ならその想いに応えることもできる」と固まった気持ちを表しています。
Bメロで涙を振り払ったのは、涙を堪えていた彼女を思うと、自分が泣くわけにはいかないという気持ちの表れではないでしょうか。
衝突を避けて来た2人
平気なフリして笑うのは簡単で
いつだって君も僕も
役者気取りのピエロになって
失った頃に愛想つかすんだけど
出典: Voice/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
2番Aメロの歌詞を見てみましょう。
どんなに仲が良くても、衝突してしまうことはありますよね。
分かり合うためには衝突だって必要です。
でも主人公と彼女はお互いに衝突を避けて来たのでしょう。
そうやって本音を言い合えないまま過ごして来たから、関係も冷めていってしまったのではないでしょうか。
本音でぶつかり合うことは勇気がいることですが、衝突を避けることの方が失うものは大きかったりするんですよね。
俯いた花も蜃気楼も
目に見えないものなら同じさ
出典: Voice/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
続いて2番Bメロになります。
「花はそこに咲いていても、うつむいて視界に入らなければ存在しないのと同じ」というような内容が歌われています。
これはいくら心で思っていても、相手に伝えようとしなければ何も意味がないことを表しているのでしょう。
衝突を避けて来たことを後悔する主人公の様子が思い浮かびますね。
この想いを届けたい
(Catch your voices,before it's over)
無限に思える時間の流れと
その中で光る灯台のように
また会えるならば この声を聞いてよ
機械の中からでもいいから
出典: Voice/作詞:井上竜馬 作曲:井上竜馬
サビは繰り返しになるので、最後にCメロを見ていきましょう。
「終わったことでも、君の声を感じる」
冒頭の和訳はこんな感じでしょうか。
彼女との思い出が主人公の支えになっていることが伝わって来ます。
また会えるなら、この曲に込められた「今なら聞き逃さない、応えることができる」という想いを伝えたい。
「機械の中からでもいい」というのは、例え電話越しにでも声を届けたいということでしょう。
人は近すぎるとその大切さになかなか気付けないものです。
でもその過去を経たからこそ、主人公は成長することができたのでしょうね。