1stアルバム『FEEL GOOD』をリリースするSIRUP
2019年最注目アーティスト!
今回PICK UPするのは新世代のシンガー&ラッパーのSIRUP(シラップ)です。
向井太一やOBKR(小袋成彬)などと並び称されることの多いSIRUP。
実際に多くの楽曲はOBKR率いるTokyo Recordingsがプロデュースを行っています。
SING+RAP=SIRUP。
ラッパーでありソウル・シンガー、そしてアート集団「Soulflex」の一員でもあります。
過去のEP作品&コラボ楽曲で聴かせたハイクオリティなサウンドは軒並みiTunesチャートを席巻。
1stアルバム『FEEL GOOD』
2019年5月には待望の1stアルバム『FEEL GOOD』をリリースするSIRUP。
アルバムに収録されるのは過去のEPでチャートを席巻した『LOOP』『Synapse』『SWIM』。
さらにHONDAのCM曲としておなじみの『Do Well』も収められています。
またこれまでのコラボ作品で見せたような化学反応溢れる楽曲にも挑戦。
THE OTOGIBANASHI’SのBIM、TENDREこと河原太朗とのコラボ曲にも挑戦した意欲作となっています。
その中から今回注目したいのが心地よい浮遊感に溢れたアルバムからの先行配信曲『Pool』です。
先行配信曲『Pool』
艶やかなライティングに彩られたMV
アルバム『FEEL GOOD』の曲順は『Pool』で始まり『LOOP』で終わるという円環構造になっています。
“P・O・O・L”のスペルを逆転すると“L・O・O・P”という言葉遊び。
つまり『Pool』と『LOOP』は対となる楽曲であることが分かるのです。
まずは先行配信と同時公開された『Pool』のMVを見てみましょう。
アルバムアートワークと同じスタイリングで歌うSIRUP。
シンプルながらも艶やかにカラーコーディネートされた色彩が斬新な構成になっています。
クリエイティブチーム「YAR」全面制作のMV
MVの制作は『Do Well』と同じくクリエイティブチーム「YAR(ヤール)」が全面制作。
監督をYusuke Kasai氏が、そして重要な位置を占めるライティングをYuki Maeshima氏が手掛けています。
またサウンド面ではSIRUPが所属する「Soulflex」が全面バックアップ。
バックトラックはSIRUPサウンドのほとんどを手掛けるMori Zentaro氏と共同で制作。
さらにベーシストには同じく「Soulflex」所属のFunky D氏が参加しています。
今回の解説で主眼を置くのは『Do Well』や『LOOP』同様に重要な位置を占めるであろうMVです。
単なるお洒落なMVではないであろうことは想像の範囲内。
様々な角度から楽曲の魅力に迫ってみようと思います。
カラーコーディネートに込められた意味
紺色の部屋は水の中のイメージ?
Poolの底にTouch するまで
三分間無呼吸運動の旅へ Let go
出典: Pool/作詞:KYOtaro 作曲:KYOtaro,Mori Zentaro
最初に触れておきたいのが『Pool』のMVで重要な位置を占めるであろうカラーコーディネート。
大きく分けて「紺色」「黄色」「茶色」で統一されているのが分かります。
そして曲名である『Pool』が表すのは多くの方が思いうかべる通り「プール」、つまり水中の風景。
この暗い水中のような色調が使用されるのは閉ざされた部屋の中のシーンです。
“pool”とはそもそも“溜め込む”というニュアンスの意味を持っています。
“資金をプールする”などのニュアンスを思い浮かべていただければ分かりやすいでしょう。
いうまでもなく「プール」に溜め込まれているのは水です。
しかし歌詞をよく読んでみるとSIRUPはこの言葉に様々な意味を込めていることが分かります。