多くの人に愛されるイメージの春を“嫌い”と言い放つ歌詞。一体なぜ嫌いなのか気になりますよね。

おそらく、この曲で描かれているのは「失恋を引きずってしまう気持ち」。

冬の間に未練を断ち切ることができず、春のムードの中で失恋を引きずる自分が取り残されてしまうような気持ちになってしまうのでしょう。

“陽”のイメージのある春と、“陰”のイメージのある失恋は対極にあるものと言っても過言ではありません。

そんな環境の中に身を置かなければいけない辛さから、“嫌い”とまで表現してしまうのではないでしょうか。

一生最愛さ 一生最愛さ
だから記憶の隅に置いといて
何も言えずのままが詞になって
結局傷つけると思うのは勘違いなの?

出典: ハルの言う通り/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

失恋を引きずりながらも、やはり最後まで好きな気持ちは消せない……。そんな感情で締めくくられます。

失恋をしなければ、はたまた冬のうちに失恋を乗り越えていれば、春になってこんな思いをしなくて済んだのに。

そもそも春が来なければ、辛い思い出が蘇ることもなかったのに

春を“嫌い”とまで言ってしまうのは、そんな葛藤が込められているからなのかもしれません。

“川谷絵音節”あふれる造語が印象的

「ハルの言う通り」には、“熱恋(ねつれん)”や“恋傀儡(こいかいらい)”といった造語が登場します。

おそらく、“熱恋”は言葉通り熱烈な恋愛のこと、そして“恋傀儡”には恋においての操り人形のような意味が込められているのでしょう。

普通の言葉では表現できないことを、独自の言葉をつくり上げて歌詞に埋め込んでしまうのは川谷絵音ならでは。

独特の世界観でありながら、様々な解釈ができる魅力的な歌詞で登場人物の心情を表現しています。

前作「冬夜のマジック」から繋がっている?

【ハルの言う通り/indigo la End】春が嫌いな理由は?深すぎる歌詞の意味を解釈!MVありの画像

「ハルの言う通り」の前作である「冬夜のマジック」。歌詞を見てみると、

100を打つさよならのベルが
当たり前に春を待ってる

出典: 冬夜のマジック/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

失恋を引きずる今作と、どことなく繋がっているように感じませんか?

冬が終われば当たり前のように春がやって来るものの、だからといって季節と一緒に心も変えられるわけではない。

そんな行き場のない感情が、2曲に渡って表現されているようにも思えます。

おわりに

【ハルの言う通り/indigo la End】春が嫌いな理由は?深すぎる歌詞の意味を解釈!MVありの画像

「ハルの言う通り」は、“春”を連想させるタイトルから明るい楽曲かと思いきや、そうではありませんでした。

失恋から立ち直ろうとはするものの簡単には忘れることができず、当たり前のようにやってくる春さえも嫌いになってしまうというような感情。

抽象的な表現ながらも、聴き手の心に突き刺さる失恋ソングです。

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