世界に「たった」1人。
ちょっと珍しい表現をしていますね。
「たった」というのは通常ネガティブな表現として使われます。
意味でいうと「これだけしかないの?」みたいな使い方ですね。
つまり「僕も君もたった一度の限りある人生なんだよ」と、ここでは歌われているのです。
「うじうじと悩んでいる時間がどれだけもったいないか気づけ」という思いが伝わってきますね。
ただ同時に私たちにオンリーワンの才能はないとも歌われています。
今から道を決めるときに自分の才能のアル、ナシなんて考える必要なんてありません。
大事なことはそれにどれだけ打ち込めるかです。
そしてそれこそが本当の才能だということに、彼はまだ気づいていません。
歌の中で僕は「自分の理想になりたいだけなんだ」と叫びます。
有名になって、贅沢な暮らしをして、周りにキャーキャーと言われている「僕」。
そんな妄想の中にしかいない自分を、現実のものにしたいと彼は叫びます。
頭の中のモヤモヤが爆発して、心の叫びとなって表れています。
君はライバル
君のその白いとこに全部
持ってかれても
君のその黒いとこに全部
捧げたい
出典: 唯一人/作詞:爆弾ジョニー 作曲:爆弾ジョニー
ここでは白と黒という2つの色が歌詞に出てきます。
これはスポーツの勝敗でよく使われる白星と黒星を表したものだと考えられます。
そう考えると僕にとって君はライバル的な存在のようです。
「僕」には君の勝利に、話題や名声を全て持っていかれた経験があるのでしょう。
そのとき君につけられた黒星。
その悔しさが未だに心に残っていると「僕」は気づきます。
この黒星を白に塗り替えるためには、全てを捧げないといけないのです。
「このまま終わりたくない」僕の気持ちが奮い立つ瞬間ですね。
全力を尽くす熱い気持ち
他人との比較に意味はない
オイラ世界にたった一人だよ
いつも世界にたった一人だよ
でもやるのだーの
オレにしかできないことなんて
ないかもしれないけど
出典: 唯一人/作詞:爆弾ジョニー 作曲:爆弾ジョニー
自己実現をしようにもオンリーワンな才能なんて彼は持っていません。
しかしそんなことは重要じゃないと、彼はもう分かっているはずです。
そして今までは他人と比べていましたが、ここでは「世界に一人だよ」とあります。
彼は比べることの不毛さにも気づいたのです。
他人と自分を比べたところで、自分の実力は大きくも小さくもなりません。
大事なのは才能でも他人との比較でもなく、どれだけ全力で打ち込めたかです。
気持ちイイことがしたい
何もしないまま消えてゆくの
何もしないまま消えてゆくの
何もしないまま消えてゆくもんか~
「何だって何時だって気持ちイイことがしたいだけ~!」
出典: 唯一人/作詞:爆弾ジョニー 作曲:爆弾ジョニー
爆弾ジョニーが伝えたいコトは、全てここのパートに集約されているでしょう。
「才能を気にする前に全力を出せよ」と言われているようです。
「僕」はなんとかしてあがいて、どうにかして世間に彼がいたことの爪痕を残そうとします。
歌詞の「~ゆくもんか」はその表れですね。
そしてここの「気持ちイイこと」は、前述した歌詞とは意味が変わっているようです。
先ほどは自分の妄想を現実にして、気持ちよくなりたいという願望を歌っていました。
一方こちらでは、自分が好きなことを好きなだけする気持ちよさが歌われています。
「僕」はとうとう全力でやりたい道を見つけたのです。
MVは無茶苦茶な結婚式
結婚式は人生の大きな節目であり、2人の結婚を周りに認めてもらうための儀式です。
儀式というからには多くの作法があり、格式があります。
まさに歌の中に出てくる「真っ直ぐな道」を象徴しているのが結婚式なのです。
バージンロードを思い浮かべてもらえると分かりやすいかもしれません。
しかし彼らは逆に、やりたい放題に式を進めていきます。
歌詞解釈では真っ直ぐな道を進むのが、正しいように書いてきました。
しかしこの歌の本質は、そこではありませんでした。
「周りに囚われずに自分のやりたいことを全力でやる」コレが本質だったのです。
ただここで勘違いしてはいけないのが、自由にふざけろといっている訳ではありません。
中途半端にふざけても、そこに意図はなく、ただの悪ふざけです。
やるならMVのように全力でやらないと意味がないからです。
唯一人のまとめ
「唯一人」は歌詞もさることながらMVもパワフルさに溢れた最高の曲でしたね。
周りを気にせずに好きなことをやる大切さと、やるからには全てを捧げる覚悟。
それら全てを持ち合わせないと「何もせず消えていく」ことになるのでしょう。
目標に向かって頑張っていても、どこかで怠けてしまうのが人間です。
「最近少し気合入らないなぁ」と感じたとき、この曲を思い出してもう一度聴いてみてください。
聴き終わったときには、自然とやる気に満ち溢れているはずです。
聴いていると自然と元気が湧いてくる不思議な曲「唯一人」の歌詞解説でした。
他にも元気が出る曲を探しているのなら下記の記事がおすすめです。