せめて傍にいさせて

コブクロ【そばにいれるなら…】歌詞の意味を考察!笑顔が主人公を惑わせる?叶わぬ恋なのに願ってしまう…の画像

叶わない恋について歌ったコブクロ『そばにいれるなら…』。

恋人がいる、あるいは結婚している人のことを好きになってしまった。

この恋心が報われることは決してないでしょう。

報われないと分かっているのに、相手を想う気持ちを止められない。

相手も自分のことを憎からず思っているのであれば尚更です。

もっと早くに出会っていれば...。

考えても仕方のないことばかり考えてしまいます。

叶わない恋ならせめて、傍にいることを許してほしい。

そんな健気な想いに胸が締め付けられます。

空っぽだったものを満たしてくれる

動画は2009年のライブのときのものですが、曲自体はインディーズ時代に作られたものです。

コブクロの2人にとっても思い出深い曲なのでしょう。

溢れだしそうな想いが、歌声から表情からも感じられます。

聴いていて切なくなるアコースティックギターと、2人が奏でる極上のハーモニー。

これぞコブクロの真骨頂といえるようなライブですね。

シンプルだからこそ、心に直に響く感動があります。

こんなにも胸が張り裂けそうになるライブができるのは、きっとコブクロだけでしょう。

空っぽだったものが満たされていく。

この曲には、そんな不思議な力が秘められているようです。

運命の出会いは失恋の始まりだった

この曲の主人公は、君に一目惚れをしたのかもしれません。

運命だとさえ思えた出会いだったのに、君にはすでに心に決めた人がいました。

それで諦められたなら、どんなに楽だったでしょう。

叶わないと知って尚募る主人公の君への想いに胸がいっぱいになります。

君の笑顔は誰のもの?

出会うのが遅すぎたんだね 違う場所で違う恋を
そして今 君に恋をした でも今は彼のものだけれど

目を閉じて 耳をふさいでも 浮かぶよ彼と居る君が
今僕の 目の前で笑う その笑顔 本当は誰のもの?

出典: そばにいれるなら…/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎

恋に落ちたとき、君はもう他の誰かのものでした。

あまりの切なさに、最初から胸が痛くなってしまう歌詞ですね。

主人公が今までにしてきた恋と、君が今までにしてきた恋。

それらが交わることはありません。

そして主人公が今している恋と、君の恋が交わることも永遠にないのでしょう。

君には「彼」の存在があり、主人公の席は用意されていませんでした。

不毛な恋と分かっているのに、何をしていても君のことを思い出してしまう。

しかも君を思い出すとき、君はいつも彼と一緒にいます。

自分の前で君が笑ってくれたとしても、彼の存在がちらついて素直に喜べない。

それでも主人公は君の笑顔も、当然君自身のことも嫌いになれません。

君の笑顔を見ながら胸を痛めている主人公の姿が目に浮かんで、なんだか悲しくなってしまいますね。

想いを伝えることすらできない

好きな人に好きと 気持ちのまま 大きな声で
伝えるのが こわいなんて おくびょうだね
だけど僕にしか出来ぬこともある

出典: そばにいれるなら…/作詞:小渕健太郎 作曲:小渕健太郎

ただ君に好きと伝えたいだけなのに、それさえも許されない。

伝えてしまったら最後、君は二度と笑顔を見せてくれないかもしれません。

笑顔を見るのも辛いけれど、見られなくなるのはもっと辛い。

両想いになれないと分かりながら片想いを続けるのは、なんて切ないことなのでしょう。

想いを伝えることもできないなら、気持ちの整理をつけることもできません。

主人公はずっと報われない恋心を胸に抱いて生きていくしかないのでしょうか?

それに耐えられる人間なんて、はたしているのか...。

しかし主人公は、自分なりにこの恋の終着点を見つけているようです。

主人公が報われない恋心に対して出した答えとは、いったい何か。

それについては、後ほど解説します。

叶わぬ恋でも願ってしまう

君ともっと早くに出会っていたら、きっと未来は違っていたでしょう。

そう思うからこそ、主人公は君への気持ちを捨てることができません。

どんなに辛くても、君を想っていたい。

こんなにも誰かを好きになることは、主人公にとって初めての経験なのかもしれません。

出会うのが遅かっただけ