あの頃の君の瞳には 笑ってる私だけがいた
あんなに素直な気持ち どこで なくしてしまったの?
近すぎて見落としてたもの 悔やんでも前に進めない
手ばなしたことの痛みだけが 愛しあった証

出典: Boyfriend(Moonlight Virsion)/作詞:松尾繁 作曲:JUNE

純粋でまっすぐな思い、一途だった頃、そんな思いはもうどこかへいってしまった。

今の彼はもう違う景色を見ている。

いつもそばにある存在は当たり前で、意外と変化に気づけないことがあります。

信じていたからこそ疑うことがなかったのかもしれません。

しかし気づいた時には取返しがつかないことも多いのです。

信じていた未来が壊れてしまった切ない思いが伝わってきます。

それでも、現実を受け入れ少しでも前に進もうとしているようにも読み取れます。

悲しいことですが、苦しみや痛みが大きいほど、人は成長できるもの。

それを乗り越えようとしているのでしょう。

なぜ?

ひとりきりでも 君がいなくても歩けるから
構わないでよ 私のことはどうか忘れて

出典: Boyfriend(Moonlight Virsion)/作詞:松尾繁 作曲:JUNE

もし別れた後も彼から連絡があったとしたら、彼はなぜ電話をしてくるのでしょうか。

彼女が振られたとも、彼女が振ったともとれる歌詞ですが、どちらにも未練があるようにも見えます。

しかし別の景色を見ている彼からの着信は彼女をさらに傷つけています。

前を向こうとしている、自分の足で歩いて行こうとしている足を止めてしまいます。

胸の痛み

(想い出がふいによみがえる夜) うまく息ができないのはなぜ
(窓を開け夜空を見上げれば) 三日月がにじむだけ

出典: Boyfriend(Moonlight Virsion)/作詞:松尾繁 作曲:JUNE

夜というのは不思議な空間です。

ひとりでいるとなおさら、切ない想い出が頭をよぎります。

心臓をぎゅっと押さえられたように、胸に痛みが走り、気づけば目には涙が溢れている。

どんな景色を見ても、美しいものを美しいと感じず、ただただ見ているだけなのでしょう。

なかなか思いが断ち切れない、それほどにまで彼を愛していたことが垣間見えます。

本当は気づいてた?

その頃の私が見ていた景色なら すべて憶えてる
君の一番やさしい笑顔は 嘘をついてる時で

出典: Boyfriend(Moonlight Virsion)/作詞:松尾繁 作曲:JUNE

記憶の中にある彼のやさしい笑顔。

その時は嘘をついているとは気づいていなかったのでしょう。

疑うことを知らず信じていたはずです。

しかし思い起こしてみれば、嘘をつかれていたと気づいたのかもしれません。

いえ…もしかすると気づかないフリをしていたのか…人は嫌なことから自然と目を逸らします。

それが何かはわからないれけど違和感を感じても、自分にとっての不利益にはフタをしてしまいます。

でもそれは結果的に自分を苦しめることになる可能性が高いのです。

前を向いて!

かなうなら ちぎれた願いをもう一度つなぎあわせたい
だけど それを届ける相手は きっと君じゃないから

出典: Boyfriend(Moonlight Virsion)/作詞:松尾繁 作曲:JUNE

「前を向いて歩いていこう」、自分にそう言い聞かせているようにも見えます。

絶対そうだと言い切れない、どこかでまだ彼との可能性を求めているのかもしれません。

しかしそれではダメだともわかっています。

彼ではない誰かと新しい未来を…と、言い聞かせている。

そんな彼女にはきっと素敵な未来が待っているに違いありません。

繰り返されるフレーズ

You are not my boyfriend,and I'm not girlfriend

出典: Boyfriend(Moonlight Virsion)/作詞:松尾繁 作曲:JUNE

この曲の中で何度も何度も繰り返されるこのフレーズ。

これも自分に言い聞かせているのでしょうか。

もう縁を断ち切りたい、忘れたい。

それほどに彼を信じ、愛していたのでしょう。