救いを信じて戦いは続いていく
平穏は素晴らしく闘争は恐ろしい。
そう思いながらも戦いから逃げることはできません。
それは誰かからでなく自分で決めたことだからです。
何故戦いを続けるのか、旅を続けていくのか。
その先に確かに何かがあると信じているからにほかなりません。
たとえ恐ろしくとも
幼子のように危く自らを抑え込む戦場は
全てに霧がかかったように暗い煉獄
出典: Gray Blaze/作曲:西沢幸奏 作詞:WEST GROUND
戦いの場とは恐ろしいものです。
傷つけて傷つけられてその繰り返し。
すぐにでも逃げ出したい感情を必死に抑えてそれでも戦場に立つ。
何故そこまでして戦おうとするのでしょうか。
それは逃げたところで逃げ切ることができないからかもしれません。
自らを苦しめているものが自分自身の心持ならば逃げたところで意味がないのです。
自分から逃げることはできないのですから。
先が見えない地獄を進んでいくためにはそう、戦うしかありません。
その終わりに
背負って生きていくと決めたんだから 胸がいくら張り裂けようと
守るため 救うため 壊してくため 捧げた祈りの中 孤独な旅は続く
真の導きはその先に ひとつの蕾が今荒々しく Gray Blaze
出典: Gray Blaze/作曲:西沢幸奏 作詞:WEST GROUND
辛くて苦しくて、それでも続けると決めたのは他ならない自分自身。
ならばこそどんなに苦しくとも逃げることはできません。
そこに立っているのは自分だけではないからです。
守り救うべき人々がいます。
壊し打ち倒すべき敵がいます。
例え独りになったとしても旅をやめることはできないのです。
何故なら旅の終着点、そこに救いがあるはずだと信じているから。
そう信じ神へ祈り続けるから戦いと旅を続けることができます。
旅の終わりがどうであれその場所にはきれいな花が咲いているのでしょう。
今はまだ蕾にすぎないとしても。
科しているのは自分でしかない
罪には罰を、よく聞くフレーズです。
けれどこの罪は誰が科しているものなんでしょうか。
罰は誰が望んでいるものなんでしょうか。
法的な話ならば社会でしょう。
ですが心の問題ならば?
責めるのは1人しかいません。
その声は誰が否定したもの?
行かないでよ 一人では歩いていけないよ
風がかき消してく
出典: Gray Blaze/作曲:西沢幸奏 作詞:WEST GROUND
暗い夜道、1人で歩いているとふと怖くなり後ろを振り向くことがあります。
誰かと一緒ならば恐ろしさはないのですが。
その道の先が暗く過酷なほどそうした思いは強くなっていくもの。
自分が決めたことだとしても恐怖が変わることはありません。
いえ、自分で決めたことだからこそ逃げ場がなく恐ろしいのかもしれません。
その恐怖ゆえに零れ落ちる言葉が、心があります。
誰かにそばにいて欲しいという願い。
何も特別な願いではありません。
きっとその声は小さく、だからこそ切実な願いなのでしょう。
しかしその声を拾う人はいません。
風が全てをかき消していきます。
その風はいったい誰が起こしている風なのか。
その願いを許さないのは誰なのでしょうか。
試練という名の救い
もしこの世界から私だけ失くなってしまえば (I disappear)
力なく暗闇へ堕ちていく夢を何度も見た (in a nightmare)
きっとそう、このままじゃ駄目だから 誓ってみせてくれ (without fear)
出典: Gray Blaze/作曲:西沢幸奏 作詞:WEST GROUND
生きることは楽しいことばかりではありません。
生きているからこそ味わう苦しみもたくさんあります。
苦しい思いを抱えているときこの世からの消滅を願ってしまうことがあります。
きっと世界から1人いなくなったところで世界は変わらず続いていくでしょう。
諦めは甘美なもの。
何も考えず眠る、それはこの上なく楽なことでしょう。
しかし、それでは駄目だと叫ぶ心があります。
それは叫びでありそうであってほしいという願いかもしれません。
対価のない安楽は時として恐ろしいものですから。
それにしても堕落を嫌い傷だらけでも進もうと必死になるその姿。
それ自体がひとつの罰であり救いなのかもしれません。
これほどの試練に挑んでいるのだから報われるはず。
そういった希望がそこには確かに存在します。