ケツメイシのこれまで
ケツメイシはRYO(MC担当)、RYOJI(ボーカル&MC担当)、大蔵(MC担当)、DJ KOHNO(DJ担当)の男性4人で構成された、平均年齢42.3歳のヒップホップグループです。
1999年12月「こっちおいで」でインディーズデビューし、2001年4月に発売した「ファミリア」でメジャーデビューを果たしました。
彼らの名が広く知られるようになったのは、2005年2月に発売した14thシングル「さくら」です。「さくら」は初シングルチャート1位を獲得し、同曲が収録された4thアルバム『ケツノポリス4』も第47回日本レコード大賞ベストアルバム賞に選ばれるほどの大ヒットとなりました。以来、幅広い世代から支持を集め、精力的に活動を続けています。
これまで、インディーズを含めたアルバム14枚、シングル34枚を発表。楽曲数は190曲以上にも及びます。
他アーティストの楽曲にも積極的に参加しており、TRFのトリビュートアルバム『TRF TRIBUTE ALBUM BEST』では「EZ DO DANCE」を熱唱。山下智久の3rdアルバム『A NUDE』内の「君の風になって」はRYOJIが作詞・作曲を担当しました。
ケツメイシの隠れた名曲「東京」
今回ご紹介する「東京」は、ケツメイシの隠れた名曲でもあります。大蔵が作詞を、RYOが作曲を手がけました。
この曲は、先述した『ケツノポリス4』と2011年12月発売『ケツの嵐〜秋BEST〜』のアルバム2枚に収録されています。
「東京」の歌詞について考える
地方から上京したものの、現実の厳しさから一度は挫折を覚えますが、月日を経て再び夢に向かって歩み出す姿を描いた曲が「東京」です。上京の経験がある方々にとっては、かなり共通する部分が多い曲ではないでしょうか。
作詞を担当した大蔵も神戸市出身で、大学進学の際に東京に上京しています。もしかすると、大蔵が当時感じた気持ちそのままを反映させた曲といえるかもしれません。
それでは、「東京」の歌詞の一部をご紹介していきます。
どんな時でも思い浮かぶ愛しい人
名前を呼ぶ 君の声が 今も胸に残る
東京の街に住んで 大人になったって
今も 君を思い出す
出典: http://j-lyric.net/artist/a00067f/l004655.html
「君を思い出す」はこの曲のキーワードともなっており、サビ末尾に必ず出てくる言葉です。
東京に住んでいても必ず思い出すのは、故郷で共に過ごした愛しい人の声や姿。どんなに時が過ぎようとも、彼にとってそれらが色褪せることは決してないのです。
愛しい人との別れ
東京に向かう前の日 何の気なしに 君を呼び出し
いつでも一緒に居た 思い出話に 花を咲かしたまま
笑っていた 二人の顔
次第に歪んでいき寂しさを 語り出す
君のあの泣き顔 見ないフリをした 君の涙を
受け止めたまま 迎えた朝
押さえ込んだままの 僕の心
本当のところ 僕も君と同じように 泣きたかったんだ
ただ泣けずに 乗った電車
走り出す 寸前 みんなの声が
「帰ってくるな」と泣き叫びながら
振った手 今も僕の中で
出典: http://j-lyric.net/artist/a00067f/l004655.html
最初は他愛なく思い出話を語り合っていたけれども、刻々と別れの時間が近付いてきます。二人で分かち合った時間が長い分だけ、悲しみは増してゆくものです。
彼女の涙を受け止めながらも、泣きたい気持ちを必死に押し殺す自分。ここで一緒に涙を流せば、夢に向かって上京する決心をした自分の心が揺らいでしまうと感じたのかもしれません。
そして、友人達からの「夢を叶えるまで帰ってくるな」という言葉を背に、ついに東京へと旅立ちます。