「君をのせて」とは
まず、沢田研二の「君をのせて」の発売日など、基本情報について紹介します。
1971年11月発売のシングル
GSの伝説的なバンド「ザ・タイガース」やロックバンド「PYG」での活動を行ってきた沢田研二。「ジュリー」の愛称でも親しまれています。
岩谷時子・宮川泰の名コンビ
「君をのせて」は作詞を岩谷時子、作曲を宮川泰の名コンビが手がけています。
岩谷時子は沢たまきの「ベッドで煙草は吸わないで」や加山雄三の「君といつまでも」などの作品で知られている文学的な歌詞が魅力の作詞家です。
また、宮川泰はザ・ピーナッツの育ての親であり、日本のポップスの開拓者の1人としても知られています。宇宙戦艦ヤマトの主題歌も宮川泰の作品です。
この2人のコンビは、「恋のバカンス」「逢いたくて逢いたくて」など、現在でも愛される数々の名曲を生み出しています。興味がある方は、「君をのせて」以外の2人による楽曲もぜひ聴いてみてください。
宮川泰は「君をのせて」を最高傑作の1つとしてあげています。
沢田研二が嫌いな曲?
「君をのせて」を沢田研二は「OH!ギャル」の次に嫌いな曲であると言っていた時期もあります。そのため、長い間この曲はアルバム未収録となっていました。
「君をのせて」はヤマハが主催していた「合歓ポピュラー・フェスティバル」への参加曲で、ソロデビュー作品ということもあり大きな期待が寄せられました。
しかし、残念ながら入賞を果たすことはできず、セールスも決して良いものではなかったことが沢田研二がこの曲を嫌っていた理由の1つかもしれません。
現在は自分しか歌えない曲であり、好きな曲であると公言しています。そのような心変わりもあってか、「君をのせて 1990 version」として沢田研二にしては珍しくリメイクされました。
今では、「沢田研二 A面コレクション」などベストアルバムに「君をのせて」は収録されています。沢田研二の入門としてもベストアルバムは最適です。
まだ、彼の音楽に触れたことがないという方はぜひ聴いてみてください。
ドラマ・映画でも話題に
「虹をわたって」で弾き語り
天地真理が初めて主演を務めた映画「虹をわたって」の中で、沢田研二は「君をのせて」を歌っています。
この映画は1972年に公開されたドタバタ青春映画です。「昭夫」役で沢田研二は出演していて、天地真理の相手役を務めています。
沢田研二が「君をのせて」を弾き語りで歌い上げるシーンは、大きな話題を集めました。
瑛太がドラマの中で?
ドラマ「最高の離婚」の最終回で、瑛太がカラオケで「君をのせて」を歌ったことでこの曲を知ったという方も多いのではないでしょうか。
歌手ではない瑛太の歌が意外に上手いという評判や、良い曲だと話題を集めるようになり、「君をのせて」の再評価につながりました。
40年以上も昔の名曲が、再び注目を集めるというのはとてもうれしいことです。
そして、「君をのせて」が時代を超えて人々の心をつかむ魅力があることを証明しているのではないでしょうか。