WANIMA「BIG UP」の歌詞を読み解く…動画を検索！

「BIG UP」は、2014年10月に発売されたWANIMAのファースト・ミニアルバム「Can Not Behaved!!」の4曲目に収録されています。

 WANIMAにとって初の全国流通盤となったこのミニアルバムは、彼らがその人気を決定的なものにする直前、期待の若手バンドとして注目されるようになった頃の作品です。

インディーズパンクロックの名門レーベル「PIZZA OF DEATH RECORDS」からリリースされたこの作品は、若手インディーズバンドの全国デビュー作ながらオリコン週間チャートで21位という高順位を記録しました。

同じミニアルバムに収録されているもうひとつのリード曲「1106」が遠くへと旅立ってしまった大切な人を思う曲であるのに対して、この「BIG UP」は欲のままに遊び狂う暑苦しい夜を描いた大人な楽曲になっています。

WANIMAといえばポジティブなメッセージや愛情・友情について歌う曲をイメージする人が多いでしょうが、時折こういった「遊び盛りのやんちゃな若者」らしい歌詞も見受けられるのが彼らの曲の特徴ですね。

「BIG UP」以外では、2015年発売のファーストシングル「Think That...」に収録されている「いいから」がかなり直接的な描写を含む過激な歌詞で知られています。

また、バンドマンのリアルな実態を歌った「ララバイ」にもそんな描写があります。

爽やかで熱い思いを歌うWANIMAに惚れこんでファンになった人の中には、刺激の強い曲を聴いて驚いてしまった人もいるのではないでしょうか。

その一方で、「きれいな気持ちから人間らしい欲までストレートに歌う姿がいい」というファンも多いようです。

「BIG UP」のMVは、派手で刺激的なお姉さんたちにメンバーが囲まれている「これ公開して大丈夫？」と言いたくなってしまう内容です。

これまでもRIP SLYMEの「熱帯夜」やマキシマム ザ ホルモンの「爪爪爪」など過激なMVは公開されてきましたが、WANIMAのこのMVもそんな中に加わることになりました。

不健全なきらびやかさがありながら、下品ではなく艶やかなかっこよさが光る様はさすがWANIMAですね。

ちなみに、同ミニアルバムに収録の「1106」のMVは、WANIMAの故郷熊本の海の上でボーカルのKENTAさんが漁師だったお祖父さんのことを思いながら歌い上げる感動的で爽やかな内容です。

このMVとの落差も、「BIG UP」のMVをより印象的なものにしてくれます。

週末の夜は、ついつい普段よりも気持ちを開放してしまいますよね。

そんな週末に、かなりやんちゃに羽目を外す様子がこの曲では描かれます。

踊って酔って、宙にも飛ぶ感覚で遊び狂う熱帯夜。そんなハイになっている状況だからこそ、一夜のお誘いもガンガンすることができるのでしょう。

浮かれた週末に体験する刺激的な遊びに、ハマりすぎが危ぶまれるほど盛り上がってしまいます。

この関係は一夜限りのものなのか、それとも「Bye Byeまたね」の「また」が実際にあるのか。

そこに「まっまっまっ待ってよ」とがっついてしまう様子は傍から見ると実にみっともなく、「いい女」にふり回され遊ばれる悲しい男の性が見てとれます。