D.A.N.
インディーズながら、リリース動向に静かな注目の集まる東京の1993年生まれの3人によるスリーピースバンド、D.A.N.(ダン)。
ジャパニーズ・ミニマル・メロウとも評される、浮遊感と陶酔を覚えるサウンドが魅力です。
実は筆者は彼らの大ファンなのですが、最近徐々にチケットが取りづらくなっていますので、
ちょっとでも琴線に触れた方は今のうちに体感しておくのがおすすめです。
最新情報
3月18日の日曜日、幕張メッセで開催される“TSUTAROCK FES 2018”に参加予定のD.A.N.。
Base Ball Bearなど人気バンドが続々出演決定している春フェス、ぜひチェックしてみてくださいね!
SSWB
2016年12月に配信限定でリリースされたこの曲。
マスタリングには元・電気グルーヴのマリンこと砂原良徳が手掛けるなど、かなりの意欲作に仕上がっています。
ちなみにタイトルはSUPER SHY WITHOUT BEER(ビールがないとメッチャ人見知り)の略なんだとか。
MV
俳優としても活躍するモデルの柳俊太郎、小山田圭吾の息子・小山田米呂、モデルの琉花らが共演する、渋谷の一夜を描く今作。
ストーリーを妄想してみましょう。
渋谷周辺で知り合い、何となく一緒にいるようになった6人。
それぞれに暇もあり、毎夜のようにつるむようになりました。
モデルだったり、俳優だったり、ボンボンだったり、フリーターだったり、出自は様々。
恋人や友達を引き入れたり、離れたりを繰り返すそんな、どこにでもある友人グループのひとつです。
グループの紅一点(以下:紅)は、長身の恋人でした。
彼らはいつも一緒におり、メンバーにも公認の中です。
その夜、彼らは友人(以下:車)が運転する車で渋谷の街に繰り出します。
渋谷WWWでは、彼らの中で今アツいバンド・D.A.N.のライブが繰り広げられています。
煙草と酒と音楽は、それぞれを開放的な気分にさせました。
長身に、ひとりの美女(以下:女豹)が声をかけます。
妖艶な女豹の誘いを、彼は断りませんでした。
紅に秘密ができてしまった瞬間でした。
別のシーンでは、そんな瞬間を目撃してしまった男(以下:ヘッドフォン)がいました。
ヘッドフォンはそれを紅には打ち明けられず、夜の街を眺めます。
また別のシーンでは、長身は友人(以下:ロン毛)の薬の売買らしきものを目撃してしまいます。
全員が、少しのウソと、言えない真実を抱えたそんな帰り道。
車はタイミングよく(悪く?)エンストを起こしてしまいます。
ヘッドフォンは長身にそっと、女豹がSNSに証拠写真をアップしていることを耳打ちします。
長身は慌てて女豹に連絡を取り、その写真を消すように伝えます。
しかし紅は、そんな長身の裏切りになんとなく気付いていました。
長身と同じ煙草を吸う女豹は紅の唇を奪って、「返すね」って笑ったのです。
そんな様子をまた、長身も目撃していました。
そしてヘッドフォンは、ひそかに紅に思いを寄せていました。
発煙筒をたいて、救援を呼ぶことにした仲間たち。
しかし実はエンストはウソ。
車はそっと仲間たちを置き去りに、その埠頭を去っていくのです。
絆に似た、しかしもっと薄い何かに嫌気がさした彼は、もう5人の元へは戻らないのでしょう。
歌詞
夏の夜に
ああ みて 冷たい肌
ぬるい風が撫でた
あかい ポルシェ 海岸通り
彼を狙うスナイパーが
出典: SSWB/作詞:Daigo Sakuragi 作曲:D.A.N.
情景はぬるい風の吹く、夏の夜の湾岸通り。
ふたりは、恋人でも友人でもない関係なのでしょうか?
そんな彼に、湾岸通りに止まる真赤なポルシェから声がかかります。
派手な美人と、親しげに声を交わす彼。
彼女が彼を狙っていることくらい、すぐにわかりました。