4年ぶりに発売されたオリジナル・アルバム
2020年12月23日に発売されたアルバム「O album」。
4年ぶりに発売されたオリジナル・アルバムで、通算16枚目となります。
このアルバムのテーマは、「新たなステージに進もう」です。
前作と同じく堂島孝平と共同プロデュースで制作されています。
初回盤に13曲、通常盤に15曲収録されており、「99%」はどちらにも収録されています。
松本隆×KinKi Kids
「99%」の作詞を担当したのは松本隆です。KinKi Kidsのデビュー曲「硝子の少年」の作詞を手掛けています。
いくつかのヒット曲を手掛けているので、ファンにとってはお馴染みの作詞者でしょう。
「硝子の少年」では失恋した少年の儚い想いが歌詞に描かれていました。
歌詞にインパクトを与えるために、日本語と英語を混ぜて作詞をすることがあります。
「硝子の少年」でもインパクトのある英語のフレーズがありました。
しかし、「99%」には英語のフレーズは一切ありません。
分かりやすい日本語のフレーズが並び、あたたかな印象を与えてくれます。
「99%」に出てくる2人を静かに見守ってあげたくなる、そんなラブソングです。
大人のためのラブソング
まずはじめに、2人の年齢を考えていきます。この楽曲には年齢を示す言葉はありません。
しかし、歌詞を見ていくといろんな苦労をしてきたことをうかがわせる一文が出てきます。
そこから考えると、2人は30代~40代なのではないでしょうか。
2人は顔馴染み
この楽曲に出てくる2人はどんな関係なのでしょうか?
「恋人」というフレーズがあるので、2人は恋人であることが分かります。
しかしそれ以外にも、2人には繋がりがあったことを示すフレーズがあります。
2人にはどんな繋がりがあったのでしょうか。
同じ学校に通っていた2人
踏切並んだ自転車の
フードの横顔覗き込む
卒業の写真より大人の君
出典: 99%/作詞:松本隆 作曲:細野晴臣
この歌詞にある「卒業の写真」から、2人は同窓生であったことが分かります。
違う学校に通っていた、もしくは学年が違ったら彼女の卒業写真は知らないはずです。
見せてもらったことがあったとしても、そこまで印象に残ることはほとんどありません。
卒業写真が印象に残っているということは、彼がその写真を何度も見ていたということです。
なので、2人は同窓生だったと考えることができます。
自転車
大人になると自転車に乗る機会も少なくなりますが、この楽曲では自転車に乗った2人が描かれています。
電車が来る前で、遮断器が下りているのでしょう。自転車に乗ったまま、横に並ぶ2人。
この光景は、学生時代にもあった光景なのかもしれません。
家の方角が同じで、こうして踏切の前で並ぶことが何回かあったのでしょう。
「自転車」という言葉を使って、2人の学生時代を想像させようとしているのかもしれません。
奇跡の出会い
99%の恋人
巡り会える確率 ほぼゼロの都会で
こうして出会えたね
出典: 99%/作詞:松本隆 作曲:細野晴臣