米津玄師「こころにくだもの」の「くだもの」の意味とは?

【米津玄師/こころにくだもの】心に刺さる歌詞を徹底解釈!幼いころの思い出を掘り起こして作った作品!の画像

米津玄師の「こころにくだもの」。

シングル「アンビリーバーズ」のカップリング曲として3曲目に収録されています。

「こころにくだもの」の歌詞で気になるところはありませんか?

それは、歌詞にたくさんならぶ「くだもの」のこと。

私は「こころにくだもの」を聴くと、なぜか幼い頃の風景が頭に浮かびます。

これには、「くだもの」が意味することに関係がありそうです。

気になる米津玄師の「こころにくだもの」の歌詞を、私の見解で徹底的に解釈してみます。

さらに「こころにくだもの」のメロディーについての解説付きです!

あなたと一緒に米津玄師の世界観を、存分に楽しんでみましょう。

一度聴いたら頭から離れない

私は「こころにくだもの」を聴いて、不思議に感じることがあります。

それは、一度聴いたらずっと頭の中でリプレイしていることです。

「こころにくだもの」はすごくシンプルなメロディーであるのに、なぜか強い印象を残しませんか?

色々なサウンドを計算して、ボリュームある音の重なりをみせる曲ではありません。

音楽においては「シンプル」ということほど、リスナーの心に残すのが難しいものはありません。

「シンプル」であればあるほど、ごまかしがきかなくなるからです。

しかし、その難題をサラリとこなしてしまう米津玄師がいます。

「こころにくだもの」をカップリング曲としておくのが惜しい、このように感じてしまうのは私だけでしょうか?

印象的なイントロ

「タン タン タン タン」というシンプルなイントロが印象的な「こころにくだもの」。

このシンプルなイントロが、「こころにくだもの」には最適だと感じます。

なぜかというとAメロやサビの歌詞を、より心に響きやすくする効果があるからです。

また、シンプルなイントロで、主人公の男の子の気持ちを表現している気がします。

米津玄師の「こころにくだもの」の歌詞をひも解くと、このことがよくわかります。

一緒に口ずさみたくなるくだもの

米津玄師の「こころにくだもの」のフレーズは、いつの間にか口ずさむ中毒性をもちます。

私がはじめて「こころにくだもの」を聴いたときのことです。

シングルファーザーであるので、執筆活動の合間に家事をこなさなければなりません。

いつも通り台所に立ち料理を作り終えたころ、子供がなぜか「りんご~ メロン~」と歌っています。

どうして子供が「こころにくだもの」を知っているのかがとても不思議で質問をしてみました。

「なぜその歌を知っているの?」

「だって、お父ちゃんが歌っていたから!」

こんな回答に、正直私はビックリしました。

無意識で料理をしながら、「こころにくだもの」を口ずさんでいたようです。

米津玄師の「こころにくだもの」は、リスナーにCMソングにも似たインパクトを与えます。

「こころにくだもの」の歌詞をひも解く

ここから米津玄師の「こころにくだもの」の歌詞の世界をひも解きます。

私は彼が持つ独特な感性を、とてもリスペクトしています。

本メディア「OTOKAKE」でも、米津玄師を取り扱える機会はたくさんありました。

しかし、米津玄師の曲を執筆する勇気が今まで持てなかったのが正直なところです。

私が執筆することで、彼の世界観を壊してしまうのでは?という恐れに近い気持ちがありました。

ここまで慎重にさせてしまうほど、米津玄師が持つ才能はずば抜けてすばらしいといえます。

大切に「こころにくだもの」の歌詞をひも解いてみます。

歌が持つ不思議な力

泣きたいときは歌うのさ
美味しいくだもの言葉に乗せて
そしたら不思議なくらいにさ
気持ちが安らぐんだ

出典: こころにくだもの/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

冒頭のフレーズで感じたこと。

「こころにくだもの」は、米津玄師の幼少期を歌っているのではないかと感じました。

何か悲しいことがあった時に、米津玄師を癒してくれたのがだったのではないでしょうか。

彼ほどの才能はありませんが、私も幼少期に同じ経験をしたことがあります。

大好きだった子の引っ越し。

友達との別れ。

そんな時に必ず癒してくれたのが歌でした。

大きな声でなくても良い。

何か歌を口ずさむだけで、その悲しさから解放された記憶があります。

そんな不思議な力を持つ歌に、心を奪われたのが米津玄師なのでしょう。

好きな子が引っ越してしまった寂しさ

ピアノの音がしていたよ
今では全然聞こえないけど
あの子は聞くとこの間
遠くへ引っ越したって

出典: こころにくだもの/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

好きな子の引っ越し。

思い出すと何ともいえない切なさがよみがえります。

この切なさにすばらしいスパイスを加えているのが、冒頭で説明したイントロです。

主人公の切ない気持ちを表現しているシンプルなイントロが、ここでの事実をさらに切なくさせます。