「エレクトロ・ワールド」(Perfume)の歌詞の意味が深い！？他の曲との関連性も！？【PVあり】

メジャーデビューシングルの『リニアモーターガール』、二作目の『コンピューターシティ』に続くこの楽曲。三曲まとめて“近未来三部作”と呼ばれており、Perfumeの初期を語る際には重要な楽曲たちです。

この三曲をきっかけに、普段はアイドルソングなんて聴かないディープな音楽ファンを取り込んだのです。

崩壊前夜の仮想世界をモチーフにしたこのMV。

Perfumeの三人は、そんな仮想世界の生き残りという設定。

何もかもが「仮想」でリアリティーのない、そんな世界で本当に信じられるものを探す物語は、今も続くPerfumeの世界観に潜む切なさを感じさせます。

ちなみにこの衣装、「シークレットシークレット」のMVにも登場しましたね。

Perfumeの初期にとって、重要な1曲であることをうかがわせます。

それでは歌詞を読み込んでみましょう。

とくに前述した“近未来三部作”はPerfumeの楽曲の中でも特に世界観が重要になってくるのですが、そこにも注目して解説していきますね。

まず、前提として、舞台はコンピュータ上の仮想世界です。

ですから、この歌の中の「僕」も仮想世界の住人。

当然ですが、わたしたちが水や酸素から離れて生きられないのと同じように、仮想世界で生きる住人も仮想世界でしか生きていけません。

そんな世界で「最後」の存在になってしまった「僕」は、世界の崩壊から必死に逃げます。

地面が崩れ、空の太陽は絵のようにひらひらと落ちてくるのです。

まるで本物そっくりだった世界も所詮は仮想世界。

では「キミ」とは誰でしょうか。

仮想世界で出会った相手に違いありません。

しかしそんな仮想世界が崩壊するという時、果たして「手紙」は残せるでしょうか？

そしてもうひとつ、猫が空を飛ぶことに違和感を持つ「僕」は、空を飛ばない猫を知っている存在です。

仮想世界とはどんなものか、もう一度考えてみましょう。

仮想世界とはSF映画などで登場するイメージから、ファンタジックなイメージを持ちがちですが、たとえばオンラインゲームやTwitterやinstagramも仮想世界なのです。

とくに日本の“匿名性”インターネット社会は、その仮想感が強め。

そう考えると、「僕」と「キミ」は、インターネット上の、現実とは別の名前で知り合った間柄ではないかと推測できます。

そんなふたりがコミュニケーションをとる場所（仮にオンラインゲームとしましょう）がサービスを終了する、終了してしまえば「僕」は「キミ」との連絡手段を失ってしまう。

そう読むと、このファンタジックな歌詞が一気に現実味を帯びてきます。

これはもしかしらたら、オンラインで出会う時代の切ない終わりを歌う楽曲なのかもしれません。

いかがでしたか？

Perfumeの初期の楽曲は、今とはまた違った魅力にあふれており、根強いファンも多くいます。

ぜひ、最近のPerfumeが好きなそこのあなたも、聴き込んでみてね。

また次回！