「彼」と別れたくない「君」

今の彼と作り上げたもの 捨て切れずに
君は僕に逢いに来ている事も知ってる

出典: シークレット/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

「君」は、主人公のことが好きです。

そして「君」と「彼」の間には、愛がありません。

それなら、さっさと「君」と「彼」は、別れればいいのに…と思えてきますよね。

でも「君」も「主人公と一緒にいても、良い未来なんかない」と、心の奥底で思っているのです。

だから「彼」との関係を切ってしまうのは怖い…と感じているのだと推測できます。

心のどこかで「彼」との関係に執着していたい「君」。

そんな「君」の気持ちも受け止めた上で、主人公は「君」と付き合っています。

本気で「君」のことを好きだと思っている主人公

この恋は そうさ横恋慕の愛さ
自業自得の運命 天罰
報いを受ける覚悟は出来ている

出典: シークレット/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

「横恋慕」というのは、恋人がいる人や結婚している人に対して、手を出すこと。

まさに、この歌詞の主人公の状態のことを指します。

主人公は、自分が他のカップルの仲を引き裂こうとしていることを、重々承知しています。

つまり、罪悪感を感じているのです。

心配性な主人公のことですから、ものすごく責任を感じているのでしょう。

なので、浮気をしたせいで天罰を受けても、仕方がないと思っています。

それでもいいから「君」と付き合い続けたい…と願っていることが読み取れますね。

主人公は遊びではなく、本気で「君」と付き合っていきたいと思っているのでしょう。

「君」との関係を隠す主人公

(※)シークレット二人の恋は 誰にも知られちゃいけない
声を殺して 少し歪んだ街を
変装した君の隣を 彼が通り過ぎる
僕なら どんな君も見つけられるのに

出典: シークレット/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

間違ったことをしていると自覚している主人公。

初めの頃は仲間達にも相談して「自分の行動を認めてくれる味方がいるかも」と思っていました。

しかし、主人公と「君」の関係を皆から批判され、さらに罪悪感が増したのだと思います。

それからというもの、主人公は「君」との関係を完全に隠すようになりました。

誰かに知られてしまったら、また批判されて、さらに罪悪感が増えていきます。

もうこれ以上、責められたくないから「君」といる時もコソコソしているのでしょう。

「君」と主人公はお金を持っていない

恋のない日々の貧しさは辛いけれど
愛のある日々の貧しさはなんか我慢出来る
一瞬見えた晴れ間 それだけを焼き付けて
濡れたまま 今日は天気良いね って言うような

出典: シークレット/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

「貧しさ」という言葉が出てきていますね。

つまり「君」と主人公が一緒になったとしても、お金のない生活が待っているのでしょう。

それでも愛があるのなら、経済的な困難なんて乗り越えていけるのでは?と考えているようです。

しかし、そんなのは甘い考えだということも、本当は薄々分かっています。

雨の日にずぶ濡れ状態になっているのに、ちょっと晴れ間が見えただけで「いい天気」と言い張る。

お金がなくて苦しいのに、ちょっと愛情があるだけで「自分たちは幸せ」だと言い張る。

雨の日の晴れ間と「愛のある日々の貧しさ」は、とても似ていることが分かりますね。

主人公は結婚したいと思っているけど…

曇りきった空の 隙間の青だけ見つめて
この手離したくない 君を離したくない

(※くりかえし)

出典: シークレット/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞

しかし、甘い考えだとを認めた上で、主人公はそれでも「君」と結婚したいと願っています。

「愛があれば、お金がなくても乗り越えていける」という選択に、全てを賭けようとしているのです。

例え貧しい生活が続いても、2人で苦しい思いをしたとしても、構わないと思っているのでしょう。

ただ、このような考えを持っているのは主人公だけであって「君」はそうではないかもしれません。

それどころか「君」の方は「愛よりも、安定をとりたい」と思っているかもしれないのです。

「彼」との関係を切らない様子を見ると、どうやらそう思ってる可能性が高いようですね。

おわりに

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