平井堅【KISS OF LIFE】歌詞の意味を徹底解説！まずは人生を変えるくちづけからはじめたい！

愛する人と心を通わせたい。

それはすぐに叶う願いではありません。

人間関係というものは、じっくり時間をかけて築いていくものです。

いくら相手を愛していたとしても、1日や2日で互いのすべてを知ることなど到底不可能でしょう。

だからこそ、まずはキスをしよう。

そうした日々のちょっとした触れ合いが、いつか自分と相手を繋ぐ強い絆に変わる。

言葉にできないような気持ちも、触れ合うことで通じ合えたりするものです。

愛する人とずっと一緒にいたいから、毎日キスをして互いの愛を確かめ合う。

こういった日頃の何気ないスキンシップが、愛というものの本質なのかもしれません。

愛する人と触れ合うことで生まれる喜び。

それは別の何かで代用できるものではありません。

幸せになるために必要だったのは、誰かと愛を育もうとする心、ただそれだけなのではないでしょうか。

手に入れたとたん、また別のものが欲しくなる。

人の心が満たされることなどきっと永遠にないのでしょう。

しかし一瞬であれば、これ以上ないほど満たされたと感じることも可能なはずです。

例えば、愛する人とキスをしている時とか。

それが1秒にも満たない触れ合いだとしても、愛する人と繋がっていると感じられれば、空っぽの心も満たされます。

この曲の主人公は常に満たされない心を持て余しているのかもしれません。

そんな主人公を満ち足りた気持ちにさせてくれる唯一の人物。

その相手とのくちづけを主人公は渇望しています。

言葉にならない感情も、キスをすれば伝えられる。

むしろそれは、キスでしか伝えられない感情なのかもしれません。

乾いてひび割れていた土地に雨が降って命が芽生えるように、愛する人とのキスが心を豊かにしてくれる。

それは陽だまりに全身を包まれるような、温かい幸せです。

互いの熱を確かめるようなキスで、何もなかった心を潤していこう。

愛する人とのキスが、主人公の人生を幸福へと導いてくれます。

唇の柔らかさと、触れた皮膚の温もり。

それらが交じり合う時、2人の間にある愛は大きく育ち、また深く色づいていきます。

心が満たされ潤っていくということは、それだけ愛する人を求める気持ちが強くなるということでもあるのでしょうね。

キスとは己の欲求を満たすためだけにするものではありません。

相手のことを知り自分のことを伝えるために、人々は触れ合いを大切にしてきたのでしょう。

言葉だけでは愛を伝えきれない。

だからキスという行為が生まれたのかもしれませんね。

悲しみがあまりに大きすぎると、人は自分が生きているのかどうかさえ分からなくなってしまいます。

そんな時は、愛する人からの優しいキスで自分を取り戻したい。

キスは愛情表現のためだけでなく、生きている実感を得るためにもするものなのでしょう。

他人の熱に触れることで、初めて自分の体が冷えきっていたことに気づく。

相手がいなければ、己の存在さえ曖昧になってしまいます。

悲しみを受け入れ人としての心を保ち続けるために、愛する人の存在があるのかもしれません。

愛とは時に、人の命を繋ぐ架け橋となるのでしょうね。