「ミステリア」

NEWSが4人体制となって初めてのシングル曲「チャンカパーナ」は深夜バスでしたが、こちらは真夜中の汽車。主人公がこの汽車に乗って、モンスターを倒しに行く場面が思い浮かんできます。

ミステリア Mr,モンスター
その瞳を 離せない
孤独に暴れだした
アイツは俺の化身か
ミステリア Mr.モンスター
この手じゃ 倒せないよ
地下室の 奥の方に
潜む 狂気の化身か
ミステリア
ミステリア

出典: http://utaten.com/lyric/NEWS/%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%A2/#sort=popular_sort_asc

ファンタジーには、冒険と戦いはつきもの。ここからアルバムNEVERLAND」という物語はクライマックスへ突入します。

「BLACK FIRE」

ハイテンポなロック曲。イギリスのロックバンド、クイーンを連想させます。

冒険物語のイメージでいえば、強敵に悪戦苦闘する場面に当たるでしょうか。ちょっと聞くと、NEWSではないように聞こえます。

このようにガンガンなロックにまで対応できる。NEWSの歌唱力には定評がありますが、ここまで幅が広いとは…とちょっと驚かされました

「ORIHIME」

一転して、ロマンチックなラブソング。星空を見上げて、「銀河に舞い上がった」キミに語りかける。でも「もういいよ」の声が帰ってこない。「夜空に消えた my first love消えた my first love」、もう届かない女性(ひと)への愛を歌う曲になっています。ネバーランドで出会ったキミとの別れがついに来てしまったようです。

「流れ星」

「ORIHIME」では空を見上げてキミへの思いに胸を痛めていましたが、この曲では悲しみが「希望」へと昇華されていきます。

そうさ流れ星、空を渡れ
輝きは希望の証です
ずっとずっと僕らの夢を繋ぐのに
きっと叶うから願い込めて
この夢は光りになるんです
遠く 遠く 届きますように

出典: http://utaten.com/lyric/NEWS/%E6%B5%81%E3%82%8C%E6%98%9F/#sort=popular_sort_asc

冒険物語は、いつでも未来へとその想いをつなげて終わります。

こうして、「NEVERLAND」はエンディングへ。

「U R not alone」

この曲がまるで映画でいえば、エンディング曲のよう。作詞・作曲GReeeeNはそれにふさわしいといえるでしょう。

GReeeeNはかつて「weeeek」という楽曲を提供して、NEWSの代表的なナンバーとなりました。

拝啓あの日の僕へ
今はココで立っています
誰かに笑われた夢を
今もココで見続けています

出典: http://utaten.com/lyric/NEWS/U+R+not+alone/#sort=popular_sort_asc

ネバーランドへの旅が終わって主人公が、冒険をふり返っている場面を想像します。

この旅の中で遭遇した出会いと別れ、厳しい戦いを乗り越えてきたからこそ今の自分がいる。これを糧にして前進していくんだ。そういう決心が歌われているように感じます。

聞いている人も前向きに生きようと勇気づけられる曲です。

まとめ

NEWSの他のアルバムもそうでしょうが、とりわけこの「NEVERLAND」のクオリティーは高い。1曲1曲がシングルカットされてもおかしくないような曲でありながら、全体として1つの物語を創り上げています。

映画、そして小説でさえも物語の共通したイメージが、観る側、読む側に伝わってきます。この「NEVERLAND」は、個々の違った曲をつなぎ合わせて作ったアルバムなので、イメージは聞き手によって映画や小説以上にいくらでも膨らむし、しぼむこともできます。

それだけに、このアルバムを編むのは大変なことだったと思われます。ともすると、聞き手のイメージがバラバラになり、まとまりのないものになってしまいがちであるからです。

しかし、「NEVERLAND」はその点成功しているといえるでしょう。

スタッフの才能と努力、そして、その共に作り上げた世界を歌い上げられるだけのNEWSの歌唱力や底力に頭が下がります

そして初めの方で、「NEVERLAND」のテーマは“鍵”とお伝えしましたが、NEWS自身がこのアルバムによって、ミュージシャンとして新しい扉の“鍵”を開いたといえるでしょう。

僕は誓うよ 一切引かないし 一切負けない
自分で決めた道の上 全てをかけて
笑えるように やり抜くぞ

出典: http://utaten.com/lyric/NEWS/U+R+not+alone/#sort=popular_sort_asc

「U R not alone」にあるように、NEWSにはアイドルとしてだけではなくミュージシャンとしても曲作りを「やり抜いて」ほしいものです。