全ての言葉をお酒と一緒に「飲み干して」言わずにいる「僕」の「本当の気持ち」はこうして一緒に飲んでいる時間がずっと続けばいい、ずっと一緒にいたいということです。
しかし、「鍵をかけ」ることも「時間を止め」ることもできず、「君」はここから離れていくことをわかっています。
だから「僕」は「君から目をそらした」のです。
君のことは知りたいけど...聞きたくない「彼の話」
会話が途切れて 二人の時間がさまようたび
きまって君は彼の話ばかりを繰り返す
君のことはどんな事でも 知りたいはずなのに
言葉をさえぎるためだけに 煙草に火をつけた
出典: even if/作詞:平井堅 作曲:平井堅
会話が途切れると「彼の話」ばかりをする「君」。
「君」がする話ならどんなことでも知りたいと思っていた「僕」でしたが、好きな女性の結婚相手の話を聞くのは辛いに決まっています。
しかし、それを口に出さず、煙草に火をつけるところが大人ですよね。
「彼の胸に戻る」彼女を見送る複雑な心境
君のグラスは 他の誰かで満たされてる
このバーボンとカシスソーダを飲み干したら
君は 君は 彼の胸に戻るの
出典: even if/作詞:平井堅 作曲:平井堅
「君」の心が自分の知らない相手で満たされているのを知っている「僕」は、最初はそれでいいと思っていましたが、「君」がこのバーを離れたら「彼の胸に戻る」と思うと、やりきれない気持ちになるのでした。
嫉妬しても、もっと早く想いを伝えておけばよかったと後悔しても、どうにもすることができない恋に胸が締め付けられますね。
それでも彼女を帰さないといけない「時計の針」を気にする「僕」
鍵をかけて 終電を越えて 君がこの店から帰れないように
今はただ独りよがりだけど 本当の気持ちなんだ
君もいっそ酔ってしまえばいい そして彼のことを忘れちゃえばいい
だけど残りのバーボンをいま飲み干して 時計の針を気にした
出典: even if/作詞:平井堅 作曲:平井堅
「君」もいっそ酔って彼を忘れてしまえばいいと思う「僕」ですが、優しい「僕」はこれ以上引き止めることができず、「時計の針」を気にするのでした。
「本当の気持ち」を最後まで隠す姿が悲しいですね。
心の中ですら冗談めかしてしか想いを伝えられない切なすぎる心情
そりゃかなり酔っ払っているけど
その責任は君なんだから
鍵をかけて 終電を越えて 時間を止めて
出典: even if/作詞:平井堅 作曲:平井堅
かなり酔っぱらっている「僕」ですが、「その責任は君なんだから」と心の中ですら冗談めかしてしか想いを伝えられないのです。
彼の幸せを思って自分の気持ちを隠すというヒロインの姿を描いた漫画やドラマなどは多いですが、男性視点のストーリーは珍しいですよね。
また、酔っていても本音をひた隠す姿に大人だなあと感じてしまいます。
切ないのですが、こんなドラマみたいな恋愛をしてみたいと思わせてしまう心情や風景の描き方がさすが平井堅といった感じですね。
「even if」という曲名に隠された意味
"even if"は「例え〜だとしても」という意味です。
このことから、いろんな解釈ができるとは思いますが、「even if」という曲名は例え帰したくなくても君を彼の元に帰らせなければならないと言う切ない「僕」の心情を表現しているのではないでしょうか。
平井堅のドラマチックな歌詞の「even if」の魅力、感じていただけたでしょうか。
聴いたことがないという人もこれを機にぜひ聴いてみてください。
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