有名アーティストが楽曲提供
そして、度々出てくるスペシャル・ディスク、その名前も「歌バカだけに」の内容に触れていきます。
このスペシャル・ディスクに収録されている楽曲は、このアルバムのために書き下ろされ、新たに録音されたものになっています。
全タイプのパッケージに付属していて、実は平井堅が尊敬しているミュージシャンやアーティストによって書き下ろされた楽曲が全10曲が収録されています。
それでは1曲ずつ紹介していきましょう。
「READY FOR YOUR LOVE」written by tofubeats
いきなり平井堅のそれまでのイメージとは全く異なる楽曲が流れ出します。
エレクトロサウンド、そして、ビートに乗せて展開される楽曲はtofubeatsによって制作された楽曲です。
tofubeatsといえば、トラックメーカー、音楽プロデューサーとしてその名を馳せています。
自身の活動と合わせて、数々のアーティストのリミックスやプロデュースを手掛けていて今回の企画にピッタリなアーティストの1人ではないでしょうか。
楽曲提供してもらうことで平井堅の新しい引き出しが開かれたような、新鮮な楽曲になっています。
「ブランケット」written by 草野正宗(スピッツ Vo.)
これも異色の組み合わせです。
ロックバンドとして独自の路線をひた走り続けているスピッツのボーカルである草野マサムネとのコラボレーションはファンにはたまらない企画ではないでしょうか。
平井堅に書いた楽曲ですが、歌詞の世界観やメロディーは文学的な草野マサムネ節がしっかりと生きています。
ビートが効いたアレンジになっていて、自然と身体がリズムに乗ってしまうサウンドが印象的です。
リアルな世界観を歌うことの多い平井堅ですが、その抜群の歌唱力で違和感なくかっこいい作品に仕上げています。
「Dance with you」written by TOKO
TOKOはシンガーソングライターである古内東子の別名です。
元々、平井堅と古内東子は親交が深く、彼女の20周年記念ライブに平井堅はゲスト出演したこともあります。
ストリングスの音が耳に残る楽曲で、軽快に恋愛の歌詞を歌い上げる平井堅の声はとてもマッチしています。
以前にもコラボレーションの経験があり、今回選ばれたのは必然ではないでしょうか。
「やってらんないぜ」written by 横山剣(クレイジーケンバンド Vo.)
こちらはクレイジーケンバンドの横山剣とのコラボレーションです。
彼とのコラボレーションも意外な組み合わせであり、大人の男を渋く歌い上げる横山剣の楽曲が果たして平井堅と合うのか聴くまではドキドキします。
しかし、そんな心配もよそに、素敵なファンクアレンジがなされ、平井堅の色気がまた一段と増す楽曲に仕上がっています。
「一番初めての恋人」written by 槇原敬之
このCDの中で1番ピッタリな組み合わせではないでしょうか。
優しい曲の雰囲気に加え、しっとりと力強く歌い上げるメロディーは、平井堅の1番良いところが引き出されているように感じます。
「Don’t感・Don’t恋」written by 石野卓球(電気グルーヴ Pro.)
これまた意外な組み合わせが実現しました。
電気グルーヴの一角を担う石野卓球はトラックメイキングを主に行ない、日本のテクノ界を引っ張ってきた人間です。
本来なら交わるはずのない音楽同士が、絶妙に絡まり合い、化学反応を起こして成功した例ではないでしょうか。
テクノポップをも歌いこなす、平井堅の歌唱力が存分に垣間見える作品に仕上がっています。
「Emmm...」written by BONNIE PINK
ビッグバンドジャズを想起させるサウンドはBONNIE PINKとのコラボレーションです。
色気たっぷりのサウンドと歌詞は平井堅の声質にピッタリになっています。
ゴージャスな楽曲の雰囲気に合わせ、毒々しさも気品も孕んだ作品は、リズミカルでポップな平井堅のイメージを覆したのではないでしょうか。
「Gift」written by LOVE PSYCHEDELICO
LOVE PSYCHEDELICOと平井堅も元々、親交が深いようです。
どちらかといえば重たい作品が多いような印象を受けるLOVE PSYCHEDELICOですが、今回はアコースティックギターのきらびやかなサウンドが耳に心地よい作品になっています。
平井堅のポップさに寄り添うように仕上がったこの楽曲は、前へ前へと進んでいくような明るい気持ちにさせてくれるパワーを持っています。